研究課題
前年度はヒト脂肪幹細胞を用いて3Dバイオプリンターを用いて尿道様構造物作成と移植に成功した。今年はその尿道用構造物の培養上清液 の38項目のサイトカインを測定し、HGF、VEGFを含む多彩な再生サイトカインを分泌することを確認した。自己組織化の現象解析として走査電験で評価をしたところ、スフェロイドが癒合して管腔構造を形成していることを確認した。また、HE染色で管腔構造断面は二層性の細胞配列になっていた。 ヒト脂肪幹細胞をシャーレーで培養後、集塊培養してその集塊を剣山に串刺しにすることによって、自己組織化を誘導した。集塊と集塊との間隔を組織で埋めて管腔構造を作る経時的な構造と変化を走査電顕で明らかにし、ヒト脂肪幹細胞を用いてまた3Dバイオプリンターを用いて尿道様構造物を作成した。ヌードラット(n=6)を対象に、尿道を移植する尿道様構造物と同じ長さの尿道を切除後、その部分に尿道様構造物を移植した。移植後2週間で評価したところ、50%(3/6)が生存した。その構造部に逆行性に色素を注入して、吻合不全がないことと腹腔内と交通していないことも確認した。また、HE染色で尿道吻合部を中心に染色し、サブマクロでも移植後の尿同様構造物組織の再生状態を確認した。その構造物から脂肪幹細胞由来の抗炎症性、血管新生、間質組織再生性、接着性、創傷治癒に関連する多彩な再生サイトカインを臓器再生の一つに泌尿器科領域が適していることを示唆した。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件)
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