研究課題/領域番号 |
17K11194
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
中村 繁 自治医科大学, 医学部, 講師 (50420477)
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研究分担者 |
宮戸 真美 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, 上級研究員 (00386252)
五十嵐 麻希 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, (非)研究員 (10623035)
中井 秀郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (50167540)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 先天性尿道形成異常 / 尿道下裂 / 停留精巣 / 無精子症 |
研究実績の概要 |
本研究の目的はヒト臨床検体を用いて、先天性尿道形成異常症に関与する新規遺伝子異常の同定と発症メカニズムの解明を目指すことである。平成30年度は臨床検体および臨床情報の集積を平成29年度に引きつづき継続した結果、3家系の尿道下裂兄弟症例に対する遺伝子解析の準備をした。さらに、先天性尿道形成異常症の新規原因遺伝子候補の探索を目的に平成29年度から行った日本人無精子症患者を用いた次世代シークエンサーによる標的遺伝子の網羅的な遺伝子変異解析の結果、無精子症の新規原因遺伝子を発見し、その結果を論文発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成30年度は尿道形成異常症患者の検体を用いた原因遺伝子・疾患関連遺伝子の検索を行う予定であった。現在、3家系の尿道下裂兄弟症例に対する遺伝子解析の準備中である。しかし、尿道形成異常症の候補遺伝子の探索を目的に無精子症患者の検体を用いて遺伝子変異解析を行った。先天性尿道形成異常症の尿道下裂は停留精巣を合併することが多い。停留精巣は精子形成異常を呈することが知られている。精子形成異常を呈する男性不妊症(無精子症・乏精子症)患者の原因遺伝子を解析することが尿道下裂の新規原因遺伝子の発見に繋がると考えた。平成29年度から引き続き行った日本人無精子症患者の原因遺伝子の検索を行った結果、無精子症の新規原因遺伝子を発見し、その結果を論文発表した。その遺伝子は尿道形成異常症患者の新規原因遺伝子と関連している可能性が高いと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、尿道下裂を含めた先天性尿道形成異常症と無精子症の疾患関連候補遺伝子との関連について尿道下裂兄弟症例3家系の遺伝子解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)遺伝子解析が遅れているため。 (使用計画)尿道下裂を含めた先天性尿道形成異常症と無精子症の疾患関連候補遺伝子との関連について尿道下裂兄弟症例3家系の遺伝子解析を行う。また学会発表を行う予定である。
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