研究課題
1)スマートフォンカメラと微小ボールレンズを用いて、安価・簡易に精子を観察するデバイスを開発した。直径400μmのボールレンズ顕微鏡をスマートフォンカメラから1mmの距離に固定することにより、約600倍(焦点距離450μm)の倍率を得て精子を観察することを可能とした。厚さ50μmの透明のポリエチレンシートに20μlの精液を載せ、ボールレンズ顕微鏡に付着させてスマートフォンカメラを用いて精子を観察することにより、一般的な研究室の顕微鏡と相関を持つほど正確に、精子濃度や運動率を評価することが可能となった。このデバイスを応用して、TENGAヘルスケア社はメンズルーペ、スピンシェル社はスグケアとそれぞれ商品化している。2)オンラインにてスマートフォンカメラと培養師をリンクすることにより、オンライン上で精液検査を可能とするシステムを構築した。培養師のトレーニングを行うことにより、機械で自動判定困難である精子の動画も評価をすることができるようになった。オンライン上での培養師の評価と、実際の精液検査の結果は有意に相関があることを証明した。このシステムを応用して、スピンシェル社はスグケアを商品化した。3)妊娠と不妊症治療をオンライン上で学習することができるeラーニングシステム(こうのとりラーニングhttps://www.el-re.dokkyomed.ac.jp/)を作成した。このシステムは、無料で使用することができるため、多くの自治体で用いられた。また、このシステムを用いて十分な学習効果が得られることを確認した。
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Hum Fertil
巻: 25 ページ: 142-146
10.1080/14647273.2020.1712747.