研究課題
基盤研究(C)
本研究では、PKXの欠損によりAKT1、2、3の全てのアイソフォームのリン酸化が亢進し、胎盤細胞の過増殖に繋がることを明らかにした。この分子メカニズムを解明するために、既知のAKTリン酸化経路への関与を解析したが、PKX欠損により影響を受ける既知因子は見出せなかった。さらに、PKXの直接の基質同定にも至らず、PKXが関わるシグナル伝達経路の解明に繋がる手がかりを得ることは出来なかった。
実験動物学、生殖生理学
AKTのリン酸化メカニズムについては盛んに研究されており、これまでに多くの制御因子が報告されているが、PKXは含まれていない。本研究により、PKXはAKTリン酸化の制御に関与するものの、既知の経路を介していないことが示された。これは、AKTリン酸化に新たな経路が存在する可能性を示唆する結果であり、学術的に高い意義を有する。