研究課題
本研究では、術前診断における子宮平滑筋腫との鑑別が困難で、悪性度が高く治療方針に苦慮する子宮平滑筋肉腫および類縁疾患を解析対象としました。染色体構造解析、DNAメチル化解析、遺伝子発現解析等により構成されるOMICS解析から子宮平滑筋肉腫に特異的なバイオマーカーの抽出を試み、早期診断と効果的治療法に帰結させることを本研究の目的とし推進してきました。早期診断および標的治療に有用なバイオマーカーを抽出し子宮平滑筋肉腫の治療成績を向上させると伴に、本研究手法をさらに発展させ他悪性腫瘍の早期診断・治療成績向上に帰結させることを究極の目的として進捗させています。「現在までの進捗状況」に詳述しますが、研究開始3年目である令和元年度では(1)子宮平滑筋肉腫の検体を用いたOMICS解析と(2)子宮平滑筋肉腫の特異的バイオマーカー検索につき進捗させました。(1)は子宮平滑筋正常細胞から悪性細胞に至る悪性化の経路について解析を行う目的で施行しています。(2)は(1)で得られたデータの中で、次世代シークエンサーによるRNAseq解析で正常子宮筋層・平滑筋腫と平滑筋肉腫での発現が有意に異なる分子を選別しました。正常子宮筋層・平滑筋腫での発現が平滑筋肉腫に比し有意に高値である12分子、平滑筋肉腫での発現が正常子宮筋層・平滑筋腫に比し有意に高値である8分子を選別しました。これらの分子のタンパク発現について免疫組織染色を用いて解析しました。子宮平滑筋肉腫の臨床病理因子・予後との解析を含め医学誌・学会等で成果の発表を行いました。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
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