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2022 年度 実績報告書

異所性妊娠の鑑別診断に有用な分子マーカーの同定と臨床応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K11283
研究機関長崎大学

研究代表者

増崎 英明  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 名誉教授 (00173740)

研究分担者 三浦 清徳  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (00363490)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード異所性妊娠 / 分子マーカー / microRNA / C19MC / C14MC / 母体血
研究実績の概要

着床後、血中hCGが上昇したにもかかわらず、子宮内に胎嚢が認められない場合、正常妊娠なのか流産なのか、あるいは異所性妊娠なのか、その後の妊娠転帰の鑑別が困難な症例がある。私どもは、胎盤特異的microRNAとしてchromosome 19 microRNA cluster (C19MC) microRNA、胎盤並びに胎児組織で発現しているC14MC microRNAを同定している。今年度の本研究課題では、これらを鑑別する分子マーカーとしてC19MC microRNAならびにC14MC microRNAの臨床的意義を検討することを目的とした。正常妊娠、流産および異所性妊娠の母体血漿を妊娠初期(妊娠6-10週)に採取し、cell-free microRNA流入量を定量した。C14MC microRNAは各群間に有意差は認められなかった。C19MC microRNAは正常妊娠に比べ異常妊娠で有意に流入量が減少しており、鑑別可能と考えられたが、C19MC microRNA流入量では異所性妊娠と流産との間には有意差を認められなかった。そこで、流産と異所性妊娠とを鑑別できる分子マーカーとして、C14MC microRNAである母体血漿中miR-323-3p流入量を用いると、血漿中hCGや他のmicroRNAよりもより高い精度で流産と異所性妊娠とを鑑別可能であった。
以上より、胎盤組織で特異的に発現しているC19MC microRNA、ならびに胎児組織からも発現しているC14MC microRNAを組み合わせることで、母袋の血液検査で妊娠初期の正常妊娠と異常妊娠(流産および異所性妊娠)とを鑑別できると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Prevalence of common aneuploidy in twin pregnancies2022

    • 著者名/発表者名
      Konishi Akiko and Miura Kiyonori.
    • 雑誌名

      Journal of Human Genetics

      巻: 67 ページ: 261~265

    • DOI

      10.1038/s10038-021-01001-0

    • 査読あり
  • [備考] 長崎大学産婦人科ホームページ

    • URL

      https://www.mh.nagasaki-u.ac.jp

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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