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2019 年度 実績報告書

細胞核DNA変異によるミトコンドリア機能異常が聴覚に及ぼす影響についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K11332
研究機関公益財団法人田附興風会

研究代表者

三輪 徹  公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第5研究部, 研究員 (70535591)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード加齢性難聴 / tRNA修飾異常 / MTO1
研究実績の概要

MTO1欠失マウスは、細胞核DNA変異が聴覚に及ぼす影響を評価するためには、最適のモデル動物であると考える。しかし、MTO1欠失マウスは胎生致死であるため(未発表データ)、本研究では、Cre-loxPシステムによりMTO1 cKOマウスを作製した。内耳特異的creレポーターをもつPax2-creマウス(Ohyama,development,2008)とMTO1 floxedマウスを交配した。
次にMTO1 cKOマウスの評価を行った。聴性脳幹反応(ABR)は生後30日(P30)、P90、P150、P360の時点で、聴力閾値の測定を行った。電極は関電極を計測耳の乳様突起の皮下に、不関電極を対側耳の乳様突起の皮下に置き、接地電極は頭頂部の皮下に置き、4、8、12、20、32kHzの各周波数における閾値を計測した。形態学的評価は各ステージで蝸牛を摘出し、パラフィン切片を作成し、ヘマトキシリンとエオジンで染色し、光学顕微鏡にて形態評価を行った。また、免疫組織染色は、各ステージで凍結切片を作成し、ラセン神経節を抗Tuj1抗体で免疫蛍光染色し、細胞数カウントを行った。有毛細胞数は、蝸牛を摘出し蝸牛骨壁を削除し、蝸牛軸を除去した後、Phalloidin染色を行い、蝸牛有毛細胞の形態を蛍光顕微鏡で確認し、有毛細胞カウントを行った。
MTO1 cKOマウスの産出に多くの時間を要した。MTO1 cKOマウスでは、コントロールマウスと比較して、早期からの難聴進行を呈し、加齢性難聴モデルとなりうることを示した。H&E染色を行い光学顕微鏡で観察したが、蝸牛形態的には大きな変化は認めなかった。また、有毛細胞とラセン神経節細胞の脱落については、脱落時期に乖離があることがわかった。

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公開日: 2021-01-27  

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