研究課題/領域番号 |
17K11334
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
東野 哲也 宮崎大学, 医学部, 教授 (80145424)
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研究分担者 |
中島 崇博 宮崎大学, 医学部, 助手 (90315375)
中村 雄 宮崎大学, 医学部, 助教 (50750931)
倉澤 美智子 宮崎大学, 医学部, その他 (90749962) [辞退]
松田 悠佑 宮崎大学, 医学部, 言語聴覚士 (00774340) [辞退]
安永 太郎 宮崎大学, 医学部, 言語聴覚士 (10795511)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | プロモントリーテスト / 鼓室外電極 / 人工内耳 |
研究実績の概要 |
これまで人工内耳候補者への後迷路機能評価には蝸牛電気刺激による聴覚心理学的評価法として電気刺激聴覚検査が行われてきた。しかし、検査装置として 世界中で使用されてきたコクレア社製promontory stimulatorの製造販売・修理が中止されたことから、プロモントリーテストが実施できない施設が多数存在する。本研究では、既に末梢神経誘発電位検査として本邦で臨床 使用が開始された携帯型末梢神経刺激装置(以下、PNS-7000)を電気刺激聴覚検査に応用し、後迷路機能評価の臨床検査ツールとして実用化を目指す。 本年度は、まずPNS-7000に連結可能で、かつ外耳道または鼓膜の電気刺激に有利な電極を作成した。鼓室外電極の留置部位は骨部外耳道または鼓膜臍部とした。高度から重度難聴の14例に対し、PNS-7000を用いて電気刺激聴覚検査を行い、どのような知覚が誘発されるかを評価するとともに音感については、聴覚閾値、快適閾値、不快閾値の測定を行った。同時にコクレア社製Promontory stimulatorを用いて、電気刺激聴覚検査を行い、測定値と比較した。その結果、非侵襲型鼓室外電極を用いたPNS-7000による電気刺激聴覚検査により、コクレア社製Promontory stimulatorに近似した音感覚が得られた。また、両測定結果間には相関を認める結果が得られた。このことから、PNS-7000は従来のコクレア社製promontory stimulatorの代用となり得る可能性が確認できた。今後は電気刺激聴覚検査機器として実用を化を念頭に、鼓室外電極の使用において聴覚知覚を得るために至適位置の検討や電気刺激パルス時間の調整による効率的刺激パターンを探索する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度内に14例に対して、携帯型末梢神経刺激装置(以下、PNS)を用いた電気刺激聴覚検査を施行し、PNSおよび、非侵襲型鼓室外電極の有用性が確認できた。その一方で、電気刺激閾値だけでは、従来のpromontory stimulatorで測定可能であったgap detection level(2音として判定できる最小刺激感覚)を測定するためのPNSソフトウェアの改良は十分に行えておらず、やや遅れていると進捗評価した。
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今後の研究の推進方策 |
今後、今後の本研究は推進のために、PNSソフトウェアの改変による電気刺激パターンの調整を依頼している日本光電担当部署との連携を蜜に行う。また、症例のリクルートにおいても両側高度~重度難聴のみでなく、片側聾例や、高音急墜型感音難聴例なども加えることにより、さらなる症例の集積を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、購入を予定していた電気刺激聴覚検査装置は他の資金から調達費を捻出したため、次年度使用額が生じた。次年度繰越分は、今後の症例数増加に伴う費用や機器調整、成果報告等に使用を計画している。
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