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2018 年度 実施状況報告書

Tlx3によるES細胞から内耳前駆細胞への分化誘導法の確立と内耳再生医療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K11344
研究機関藤田医科大学

研究代表者

秦 龍二  藤田医科大学, 医学部, 教授 (90258153)

研究分担者 尾身 実  藤田医科大学, 医学部, 助教 (00400416)
内藤 健晴  藤田医科大学, 医学部, 教授 (10172248)
吉岡 哲志  藤田医科大学, 医学部, 講師 (20648539)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード再生医療 / 内耳再生 / Tlx3 / Ngn1 / Ngn2
研究実績の概要

Tlx3はマウスでは発生の初期(E9)に内耳神経節(cochleovestibular ganglion, Ⅷ)で発現が認められ、耳胞から遊出して内耳神経節を形成する神経前駆細胞にもその発現が認められることが知られている(PNAS USA, 105: 5780 -85, 2008)。その後の検討で、Tlx3は内耳神経細胞へと発生運命の決定した細胞に発現し、Wntシグナル系を介して、知覚性神経細胞を分化・誘導する機能を有していることが明らかとなった(Stem Cells 29: 836-846, 2011)。以上よりTlx3は内耳神経細胞の発生に極めて重要であり、Tlx3は内耳前駆細胞への優れた分化誘導マーカーと考えられる。
そこで本研究では、当初の研究計画に従い、マウスES細胞からの内耳前駆神経細胞への分化誘導法の確立を試みた。具体的にはTlx3遺伝子の翻訳終了点直後にレポーター遺伝子(eGFP)をノックインさせたマウスES細胞を作製した。しかしながらこのノックインES細胞にBMP4やFGF2などを順次添加して内耳系へ分化誘導を試みるも、Tlx3の発現増強を認めず、eGFPの発現増強も認めなかった。現在内耳系へ分化誘導させる条件を変えてTlx3の発現上昇を認めるかどうか検討し、更に次世代シーケンサーを用いた網羅的発現解析により、内耳系へ分化誘導させて時に発現が増大する遺伝子の検討を行っている。
この結果により、場合によってはTlx3以外の遺伝子を用いて改めてレポーター遺伝子(eGFP)をノックインさせたマウスES細胞を作成することも考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の予定通りにTlx3遺伝子の翻訳終了点直後にレポーター遺伝子(eGFP)をノックインさせたマウスES細胞を作製し、内耳系へ分化誘導を試みた。しかしながら作成したウスES細胞を、内耳系へ分化誘導してもTlx3の発現増強を認めず、eGFPの発現増強も認めなかった。このため、やむを得ずES細胞を内耳系へ分化誘導させる条件の再検討を行い、更に次世代シーケンサーを用いた網羅的発現解析により、内耳系へ分化誘導させて時に発現が増大する遺伝子の検討行っている。このため当初の予定より遅れを生じている。

今後の研究の推進方策

Tlx3遺伝子の翻訳終了点直後にレポーター遺伝子(eGFP)をノックインさせたマウスES細胞を作製し、内耳系へ分化誘導を試みるもTlx3の発現増強を認めず、eGFPの発現増強も認めなかった。このため、1)ES細胞を内耳系へ分化誘導させる条件の再検討を行い、2)次世代シーケンサーを用いた網羅的発現解析により、内耳系へ分化誘導させて時に発現が増大する遺伝子の検討を行っている。そして得られた結果によっては、Tlx3以外の遺伝子を用いて改めてレポーター遺伝子(eGFP)をノックインさせたマウスES細胞を作成することを考えている。

次年度使用額が生じた理由

研究が予定通り進まなかったため、繰越金が出てしまった。最終年度は遅れを取り返すようにして研究を進めていく予定。

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公開日: 2019-12-27  

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