がん局所は免疫抑制状態となっており、このことが治療抵抗性や予後不良と関係している。今回の研究において、癌細胞と癌関連線維芽細胞(CAFs)の免疫抑制機能を制御できる共通の分子(AKT3)が同定できたことにより、この分子を標的とした新規薬剤の開発につながる可能性がある。このような薬剤は効率的にがん局所の免疫抑制状態を改善させ、現在限定的な効果を示す免疫チェックポイント阻害剤との併用により、その治療効果の改善に寄与できるかもしれない。また、AKT3は予後予測因子としてのバイオマーカーとして利用できる可能性がある。
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