研究課題/領域番号 |
17K11378
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
後藤 多嘉緒 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20735930)
|
研究分担者 |
上羽 瑠美 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (10597131)
二藤 隆春 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60334372)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | 甲状披裂筋 / 声帯麻痺 / bFGF / 筋芽細胞 / 神経再生 |
研究成果の概要 |
声帯麻痺後の甲状披裂筋萎縮の予防、再生を目指し、bFGFの効果をラットを用いて検証した。 萎縮の予防投与として麻痺1日後、萎縮後の再生効果として麻痺1か月後に薬剤を局所投与した。薬剤としては高用量(2000μg/10μL)または低用量(200μg/10μL)のbFGF、controlとして生食10μLを用いた。投与時期によらず、投与1~2か月後にて高用量bFGF投与群のみcontrol群に比較し有意な萎縮改善効果が認められた。 背景機序として、短期的には筋衛星細胞、筋芽細胞の賦活化が、長期的には上喉頭神経のsproutingにより甲状披裂筋の神経支配の回復が考えられた。
|
自由記述の分野 |
喉頭
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
声帯麻痺による嗄声に対する治療として、一般には喉頭枠組み手術や声帯内注入術が行われる。それらの治療に加えて、近年bFGFを麻痺声帯に注射することで、嗄声が改善するという報告が散見されるようになったが、基礎的な研究が不十分で、その背景機序は不明なままであった。本研究の結果より、bFGFの麻痺声帯への注射による背景機序が明確となり、本治療が普及するための礎となると考える。
|