研究課題/領域番号 |
17K11401
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
グンデゥズ メーメット 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (70333507)
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研究分担者 |
玉川 俊次 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40543781)
戸川 彰久 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70305762)
保富 宗城 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (90336892)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 中咽頭癌 / HPV / 癌幹細胞 |
研究実績の概要 |
培養した中咽頭癌HPV(―)細胞株であるUTSCC-60Aから癌幹細胞および癌非幹細胞(分化型細胞)群を分離し、TotalRNAを抽出しcDNA作成をした。分離した癌幹細胞をまた免疫染色および癌幹細胞マーカー遺伝子(Klf4、Sox2、CD133、Oct4)発現により確認した。これらの癌幹細胞マーカー遺伝子は癌幹細胞群では2.7倍から5.1倍から増幅した。BMI発現は1.1倍で変化はなかった。分離した各細胞株をMicroarray解析(GeneChip Human Gene 2.0 ST Array (Affimetrix) 24,838 genes and 11,086 linc RNA)を行った。Microarray解析結果として癌幹細胞株では癌非幹細胞株に比較してHiston Cluster蛋白コードする遺伝子の好発現を同定した。Histon Cluster遺伝子 (H1、H2A、H2B、H3)のそれぞれプライマーを設定しReal-Time PCRでも癌幹細胞群では癌非幹細胞群に比較して発現過剰にしていることを確認しMicroarrayデーターにも確認した。 さらに癌幹細胞群と癌非幹細胞群での増殖能力と化学療法感受性について実験を行なった。MTTアッセイにより細胞増殖を確認した。シスプラチンを両方の細胞群に色々な量(0.3125 microgram/mlから40 microgram/mlからまでのRangeで)で適用したところで定量でも高量でも癌幹細胞群は化学物質に対して統計的に有意な抵抗があった。現在Histon Cluster遺伝子のそれぞれに対してSiRNAをデザインしている。癌幹細胞で過剰発現しているHiston Cluster遺伝子をそれぞれ抑制し、癌幹細胞の特徴がなくなり、化学療法、放射線療法などの抵抗が克服できれは癌治療で大成功が得られる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
癌幹細胞の分離は非常に時間がかかり、量もとても少ないです。毎回実験するときにまず癌幹細胞を分離し、組織学的にまたは免疫蛍光染色的に癌幹細胞であることを確認してから次の実験段階に進んでいます。SiRNA実験だけは遅れているですが既にHiston Cluster遺伝子に対してSiRNAをデザイン中である。それに代わりにChemosensitivity Assayは早めにした。
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今後の研究の推進方策 |
Histon Cluster遺伝子に対してSiRNA実験により癌幹細胞の抑制を確認し、癌幹細胞の幹細胞特徴がなくなっていることの実験(Sphere FormationアッセイでSphere 消失、ALDH1A染色消失、癌幹特徴遺伝子発現低下など)。Histon Cluster遺伝子抑制で化学療法物質(シスプラチン)に対して感受性の変化があるかどうかの確認実験。Matrigel Invasionアッセイにし癌幹細胞の浸潤能力などの変化があるかどうかの確認実験。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験の一部の順番の変更と出張の変更で次年度使用額が生じた。
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