錐体機能不全の代表疾患である錐体ジストロフィは、進行性の視力障害をきたし医学的失明に繋がる疾患で、治療法開発は急務である。しかしながら、錐体ジストロフィの遺伝子解析研究は進んでいない現状があるなかで、今回、最先端の遺伝学的手法を用い、幾つか重要な遺伝子変異を特定し、眼科的臨床症状との関連性を明らかにした。これらの結果から、原因遺伝子の違いによって、発症年齢が異なり、比較的若年で視力障害をきたすものから晩年まで視力が維持されるものも存在することが明らかとなった。本研究結果は、新規治療法が開発された際、治療介入時期に重要な示唆を与える成果と確信する。
|