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2017 年度 実施状況報告書

CRISPR-Cas9システムを用いた遺伝性角膜疾患に対する画期的根治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K11446
研究機関東京大学

研究代表者

臼井 智彦  東京大学, 医学部附属病院, 非常勤講師 (80282557)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード角膜
研究実績の概要

本年度は(平成29年度)は、TGFBI関連角膜ジストロフィー患者の手術検体から、角膜実質細胞を培養し、in vitroでの遺伝子編集効果を検討した。
TGFBI遺伝子の変異部位を標的としたguide RNA(gRNA)およびSpCas9-2A-GFP発現プラスミドと、切断部位に組み込む相同組み替えの為のDNA修復テンプレートssDNAを設計し、それらを変異培養細胞にリポフェクション法で共遺伝子導入した。導入後、GFP陽性細胞をFluorescein activated cell sorting (FACS)を用いて遺伝子導入されたと考えられる細胞を回収を行い、回収した細胞のシングルクローンさらに培養し、細胞を増やした後、DNAを抽出し、PCRでゲノムを増幅した。PCR産物を制限酵素処理し、電気泳動(restriction fragment length polymorphism (RFL)Pアッセイ)し、またPCR産物はシークエンスを行ったところ、変異の修正が確認され、編集効率は30%前後であった。
CRISPR-Cas9システムでは、本来期待していない部位に挿入欠損変異が生じる、いわゆるオフターゲット作用の可能性もあるため、T7 endonuclease Iを用いたアッセイも行った。RFLPアッセイやシークエンスの時と同様、gRNAおよびSpCas9-2A-GFP発現プラスミドとDNA修復テンプレートssDNAを変異培養細胞にリポフェクション法で共遺伝子導入し、FACSで細胞を回収後、T7 Endonclease Iで処理し、これを電気泳動によって検出、ならびにシークエンスを行ったところ、オフターゲットは認めなかった。
現在2018年度予定の動物モデルでの検討に着手している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2017年度はin vitroの解析を行い、論文まで作成できたこと。また動物モデルの作成に着手できていること

今後の研究の推進方策

予定通り2018年度は動物モデルを用いた解析を続ける。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Repair of the TGFBI gene in human corneal keratocytes derived from a granular corneal dystrophy patient via CRISPR/Cas9-induced homology-directed repair2017

    • 著者名/発表者名
      Taketani Y, Kitamoto K, Sakisaka T, Kimakura M, Toyono T, Yamagami S, Amano S, Kuroda M, Moore T, Usui T, Ouchi Y
    • 雑誌名

      Scientific Report

      巻: 7 ページ: 167113

    • DOI

      10.1038/s41598-017-16308-2

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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