研究課題/領域番号 |
17K11459
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
目黒 明 横浜市立大学, 医学研究科, 特任准教授 (60508802)
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研究分担者 |
水木 信久 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90336579)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 円錐角膜 / 遺伝子 / GWAS / SNP / imputation |
研究実績の概要 |
円錐角膜は進行性の角膜実質の菲薄化を特徴とする非炎症性の角膜障害であり、進行すると重篤な視覚障害をきたす疾患である。初期では自覚症状に乏しく裸眼視力も良好で、近視性乱視と診断される症例が多いが、角膜の菲薄化が進行すると角膜不正乱視を生じ、視力低下をきたす。視力障害が進行すると角膜移植以外に治療の方法がなくなるため、円錐角膜の早期の診断および早期の治療が必要とされる。円錐角膜の発症要因は明確ではないものの、その発症には何らかの遺伝要因が関与する可能性が示唆されており、円錐角膜の遺伝要因を特定することは疾患の適切な診断および早期の治療を可能にすると考えられる。本研究では、円錐角膜を対象としたゲノムワイド関連解析(genome-wide association study:GWAS)を実行し、円錐角膜の発症に関与する遺伝子および発症パスウェイの同定を行う。 日本人集団と韓国人集団における円錐角膜のImputed GWASデータ(ゲノム全域に渡る500万個以上のSNPデータ)を対象としたImputed GWASメタ解析を実行し、東アジア人集団の円錐角膜と有意に相関を示す疾患感受性候補SNP(single nucleotide polymorphism:一塩基多型)をゲノム全域に渡って検出した。さらに、Imputed GWASデータを対象にパスウェイ解析を実行し、円錐角膜の発症に関与する候補パスウェイを網羅的に検出した。 東アジア人集団のImputed GWASメタ解析・パスウェイ解析の結果を対象に、東アジア人以外の人種集団を用いて追認試験(再現性の検討:replication study)を実行した結果、複数の遺伝子およびパスウェイが人種を超えて円錐角膜の発症に関与することが見出された。 現在、同定した遺伝子を対象とした機能解析を実行している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、既に取得している日本人集団と韓国人集団のGWASデータを用いて、円錐角膜の疾患感受性遺伝子の同定を行う。 現在までに、人種を超えて円錐角膜の発症に関与を示す遺伝子およびパスウェイを見出している。また、同定した遺伝子を対象とした機能解析を既に開始している。 以上より、本研究は当初の研究計画のとおり、「おおむね順調に進展している。」といえる。今後引き続き研究を進めることで、当初の目標を達成できると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度に引き続き、同定した遺伝子の機能解析(立体構造解析、発現解析など)を行い、同定した遺伝子およびパスウェイが関与する円錐角膜の発症機序を検討する。
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