研究実績の概要 |
代表者の研究室で保有するマウスLEC (MLEC), SCRより分離した培養LEC (SCR-LEC), 白内障を有しないラットLEC (RLEC)を用い, SUMO化抑制PRDX6とラノステロールの影響を検討する。培養LECに対しH2O2添加による酸化ストレスを与え,各種濃度のTAT-PRDX6, SUMO化抑制TAT-PRDX6, ラノステロールと陰性コントロールのMut-PRDX6, ジヒドロコレステロールを添加し, 細胞生存率をMTSアッセイで測定した。その結果、H2O2添加によるLECの細胞生存率の低下は、TAT-PRDX6, SUMO化抑制PRDX6のみ有意に抑制されていたが、ラノステロールには細胞死抑制効果は認めなかった。SUMO化抑制PRDX6は、TAT-PRDX6より細胞死抑制効果が高かった。 Shumiya Cartaract Rat (SCR)の白内障を有する個体( Cat+)と、発症しない個体(Cat-)において、水晶体を摘出し蛋白を可溶性画分と不溶性画分抽出に分離した。その後、ウェスタンブロットを一次抗体にαBクリスタリン抗体を用いて行った。その結果、SCR Cat+水晶体においては、αBクリスタリンの不溶化が有意に高く認められ、凝集、不溶化という変化がSCRでは明らかであった。 SCRの白内障を有するLEC(Cat+ LEC)と有しないLEC(Cat-LEC)を摘出する。摘出したサンプルからTotal RNAを抽出し、ラベリングを行った。今後, Affymetrix- GeneChip Arrayを用いて, 網羅的な遺伝子発現変化の解析を現在施行中である。
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