研究課題/領域番号 |
17K11483
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 広島大学 (2018-2019) 香川大学 (2017) |
研究代表者 |
廣岡 一行 広島大学, 病院(医), 准教授 (10325350)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 緑内障 / 網膜神経節細胞 / アルドステロン |
研究成果の概要 |
レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)が網膜神経節細胞死に関わっていることを我々は明らかにしてきた。過剰のグルタミン酸が細胞障害を引き起こすことは以前から知られているが、RAASはグルタミン酸受容体を介する系とは全く異なる経路により網膜神経節細胞死をひこ起こすことを今回の研究で明らかにした。 また血漿中のアルドステロン濃度と網膜神経節細胞死との関係を調べたところ、血漿中のアルドステロン濃度が高いほど、より多くの網膜神経節細胞が障害を受けることを明らかにした。アルドステロンは網膜血流速度を低下させるが、この血流量の低下は細胞死に関わっていないことが明らかになった。
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自由記述の分野 |
緑内障
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緑内障では網膜神経節細胞が障害されるが、この細胞死をもたらす経路を明らかにすることが、緑内障治療において重要である。我々は網膜神経節細胞死を引き起こす新しいメカニズムを明らかにした。さらに血液中のアルドステロンの濃度が高いほど、より多くの網膜神経節細胞が障害を受けることを今回明らかにしたが、これは従来から我々が報告してきたアルドステロンが網膜神経節細胞死を引き起こすことを一層明白にしたものである。今回の研究でアルドステロンによる網膜神経節細胞死のメカニズムが明らかになってきたことから、将来の治療法の開発に繋がり、結果として緑内障による失明を減らすことができるものと思われる。
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