研究分担者 |
家入 里志 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00363359)
大西 峻 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (10614638)
諸冨 嘉樹 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (20263907) [辞退]
増本 幸二 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20343329)
原 博満 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (20392079)
加治 建 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任教授 (50315420)
武藤 充 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (70404522)
桝屋 隆太 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, その他 (90448572)
堀池 正樹 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 登録医 (30464621)
古川 泰三 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20515291)
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研究実績の概要 |
1.母児間混合リンパ球試験:患者7例の母児間の混合リンパ球試験を行った。6例に母親の患児抗原刺激に対する反応は第三者による反応より様々な程度に小さかった。しかし、残り1例は、寛容形成がなく、患児は母親に対して強く反応しており、予後良好例であることより、母親Th1のエフェクターリンパ球を排除できると考えればキメリズム仮説に矛盾しない。これを証明するには、反応する細胞のphenotypeを確認し、患児末梢血に母親細胞が存在するかどうかである。今後、抗原刺激で分化増殖する細胞のphenotype を見る必要がある。 2.病理形態学的研究:BA肝の門脈域における門脈枝の数と大きさの計測を行った。門脈域の門脈枝は対照例に比較し有意に減少していたので論文化した(Morphometric demonstration of portal vein stenosis and hepatic arterial medial hypertrophy in patients with biliary atresia. Pediatr Surg Int 35:529-537, 2019 )。さらに、その門脈低形成は予後と相関していることが判明し、論文化した(Microvascular proliferation of the portal vein branches in the liver of biliary atresia patients at Kasai operation is associated with a better long-term clinical outcome. Pediatr Surg Int 35:1437-1441, 2019)。母親キメリズムに伴うGvHDが本研究仮説の本質であり、血管内皮は非自己抗原に対する免疫反応の場であるため仮説に矛盾しない結果である。
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