研究課題
本研究にて我々は、MEK阻害剤の神経芽腫への臨床応用を目的とした前臨床研究として、以下の2項目の解析をおこなった。1. マウスモデルでのMEK阻害剤の有効性および有害性の解析: ヌードマウスに神経芽腫細胞株を接種させた腫瘍モデルにMEK阻害剤の投薬を行い、抗腫瘍効果の解析を行った。同時に、マウスへの有害事象の有無の観察を行った。結果:MEK阻害剤2剤 (trametinib、CH5126766)の2剤を神経芽腫細胞株接種ヌードマウスに投与した結果、短期予後ではpERK陽性神経芽腫細胞株接種モデルにおいて、MEK阻害剤投与群に有意に腫瘍抑制効果が認められた。pERK陰性神経芽腫細胞接種モデルにおいては、抗腫瘍効果は認められなかった。長期投与では、pERK陽性神経芽腫細胞株接種モデルにおいても、腫瘍の再増大が認められた。有害事象は認められなかった(Takeuchi J Pediatr Surg. 2018 Dec;53(12):2454-2459.)。2.MEK阻害剤の感受性解析のための臨床検体におけるpERK免疫染色:神経芽腫臨床検体のpERK免疫染色を行い、腫瘍におけるERK活性化の傾向の検討を行った。初発腫瘍と化学療法後、再発時の比較、予後との比較等を行い、MEK阻害剤の適応となり得る症例の検討を行った。結果:神経芽腫臨床検体において、pERKの免疫染色は治療後、再発腫瘍において陽転する症例が認められた。MEK阻害剤の適応を考慮する上で有用と考えられた。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 6件、 招待講演 1件)
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