今後の研究の推進方策 |
再生医療における三次元培養皮膚エクリン汗腺由来細胞のゲル内培養は非常に重要である。我々の研究は、エクリン汗腺組織を用いた真皮内汗管への分化誘導を目的としている。 コロニー形成を認める汗腺由来細胞を用いて、エクリン汗腺組織がゲル内において再現性良く構築できる条件を検索している。すなわち、Base gelとupper gelの汗腺コロニーを挟み込みのタイミングとゲル化の条件を検討する。10%FCS/DMEMを内と外に添加し、ゲルの表面にあらかじ培養しておいた汗管コロニー形成のみられるエクリン汗腺由来細胞を表皮角化細胞と共培養したのち、空気曝露を行い重層化させた。正常な表皮及び表皮内汗管が構築されていれば、経時的にサンプルを回収し、HE染色、免疫染色、電子顕微鏡にて確認する。具体的にはHE染色にて形態学的な特徴を解析し、免疫染色にて基底膜構成成分のマーカー(laminn 5, type IV collagen, type VII collagen, integrin)、細胞間接着因子のマーカー(E-cadherin, desmoglein 1, 3)、細胞骨格のマーカー(keratin 5, 14, 10)、分化マーカー(involucrin,loricrin,transglutaminase)、汗腺マーカー(CEA, GDCFP-15)などの発現の比較を試みる予定である。
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