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2019 年度 実施状況報告書

MRI-ASLによる急性脳症の血流異常の評価と治療効果判定

研究課題

研究課題/領域番号 17K11570
研究機関京都大学

研究代表者

武信 洋平  京都大学, 医学研究科, 助教 (60641818)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードArterial Spin Labeling / 過灌流現象 / 急性脳症 / けいれん重積
研究実績の概要

本研究では,MRI Arterial Spin Labeling (ASL) 法の最適なプロトコルを作成,検証し,急性脳障害を対象に,本法による病態の経時的評価,治療効果判定 を目指す. てんかん重積(特に非けいれん性)や血行再建術後過灌流現象を呈する患者群は,発症早期から適切な病態把握と積極的な治療介入を行わなければ,重篤な神 経後遺症を生じることが知られている.一方,意識障害以外に特異的な症状を示さないことが多く,診断が困難であり,治療に遅れが生じることがあった.ま た、これらの急性脳障害においては十分な鎮静下に治療を行う必要があるが,鎮静中は神経機能評価が困難となる.覚醒へ向けての病態評価および治療効果判定 に,感度の高い検査を反復して行う必要があるが,現行の表面脳波,PET,SPECT では,その感度,反復施行性 に問題があった.本研究の特徴は,この診断困難 な疾患群の病態評価および治療効果判定に,表面脳波,PET/SPECTを代替する手法として,MRIで簡便に,反復して評価可能にする方法を開発し,広く一般診療に おいても利用可能な方法として普及することを目標としている. 令和元年度は,前年度までに得られた撮像条件を用いて,定量IMP-SPECTを基準に校正をおこない,症例のさらなる蓄積を行った。非けいれん性癲癇重積と脳虚血の鑑別の有用性について症例を蓄積した。頚動脈ステント留置後の撮影に対して、従来は信号減衰により画像化が不可能であったが、金属アーチファクト低減のための撮像条件変更により,ステ ントの金属組成の磁化率に基づく信号減衰を考慮に入れた解析法を試行している。上記について論文作成中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

けいれん重積,血行再建後両者とも,症例の蓄積を行っている. 金属アーチファクト低減のための撮像法を試行し,ステント種別(金属の種類および量)の体積磁化率との関係を検討している.また、非けいれん性癲癇重積と脳虚血の鑑別の有用性について症例を蓄積した。年度後半には、COVID-19拡大にともない、対象症例を収容する集中治療室の機能縮小を余儀なくされたため、現段階では統計画像を作成できる症例数に達していない。感染症収束の情勢をみて研究期間内に症例追加できるか、現在のデータで統計解析を行うか判断する。

今後の研究の推進方策

現在までに研究は一定程度進捗をみているが、COVID-19に伴う集中治療室の機能縮小に伴い、新規の症例登録が進んでいない。感染症収束の情勢をみて、研究期間内に症例を追加登録できるか、現在のデータで統計解析を行うか判断する。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19拡大に伴い、参加予定の学会が中止、延期になり旅費、学会参加費が予定より減少した。
SPECT撮影用の核種を診療使用分で補うことができたため、RI薬剤購入費が予定より減少した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Therapeutic Strategy for Carotid Artery Stenosis Based on Vessel Wall Imaging2019

    • 著者名/発表者名
      YOSHIDA Kazumichi、FUNAKI Takeshi、KIKUCHI Takayuki、TAKENOBU Yohei、ISHII Akira、TAKAGI Yasushi、MIYAMOTO Susumu
    • 雑誌名

      Surgery for Cerebral Stroke

      巻: 47 ページ: 121~125

    • DOI

      10.2335/scs.47.121

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2021-01-27  

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