研究課題/領域番号 |
17K11596
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
恩田 秀賢 日本医科大学, 医学部, 助教 (30521603)
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研究分担者 |
布施 明 日本医科大学, 医学部, 教授 (80238641)
増野 智彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (00318528)
横堀 将司 日本医科大学, 医学部, 准教授 (70449271)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 嚥下評価 / 抜管 / 集中治療 |
研究実績の概要 |
嚥下障害の臨床的病態重症度(DSS)および摂食状況レベル、摂食・嚥下能力グレードを 評価し、嚥下内視鏡検査を行った。その評価に際して、疾患による差異、年齢、性別、気管挿管期間など、入院時からの経過で影響を及ぼす因子を調査・検討した。その後、時間経過とともに、嚥下機能がどのように改善していくかを評価した。また、疾患等の違いで、嚥下機能の回復がどのような違いがみられるかを検討する。抜管後の嚥下評価の結果を基に危険因子を指標として、入院前評価、治療経過評価および嚥下機能評価の各項目にあわせて抜管後の経口摂取開始基準を作成すると共に、指標に基づいた嚥下訓練および経口摂取開始の時期を決定するプロトコールを作成・導入することができた。また、そもそも気管挿管チューブ抜去自体が侵襲的な処置であり、安全に施行するために、プロトコールを作成し、基準を設けることで、安全な抜管が可能となった。その後に、嚥下評価をすることで、危険な抜管が排除でき、より精度の高い嚥下評価が可能となった。危険因子をもとに、経摂取を計画的に開始する群と、これまで通常通りに施行してきた経口摂取を開始する群とで割り付けを行い、再挿管および誤嚥性肺炎の発生率を両群間で比較した。本介入研究により、2群間で抜管後に、誤嚥性肺炎の合併や、再挿管となる症例が、どのように異なるかを客観的に評価し、経口摂取開始時期決定の有効性を検討した。昇圧剤の使用、高齢者の65歳以上、および原疾患が誤嚥性肺炎である症例は、抜管自体にリスクが認められ、またその後の経口摂取に関しても他症例のようにスムーズに進まなかった。嚥下評価やリスクを熟知して治療、嚥下を進めていく必要性が認められた。
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