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2017 年度 実施状況報告書

ICU関連筋力低下における骨格筋前駆細胞の動態解析: 間葉系幹細胞移植療法の応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K11598
研究機関愛知医科大学

研究代表者

加納 秀記  愛知医科大学, 医学部, 教授 (90340231)

研究分担者 武山 直志  愛知医科大学, 医学部, 准教授 (00155053)
竹中 信義  愛知医科大学, 医学部, 助教 (60770534)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード骨格筋 / 人工呼吸器
研究実績の概要

ICU関連筋力低下(ICU-acquired muscle weakness; ICU-AW)は、人工呼吸器離脱困難、誤嚥を引き起こし予後悪化の重大な要因となりうる。ICU-AWは、集中治療後症候群(post-intensive care syndrome; PICS)をきたし、ICU退室後の機能予後、長期生命予後にも深く関与するため、その病態解明は急を要する。われわれは間葉系幹細胞(mesenchymal stem cells: MSCs)の有する多能性、とりわけ骨格筋細胞再生作用に着目し、MSCsおよび骨格筋前駆細胞であるsatellite cellがICU-AWの骨格筋修復に重要な役割を果たしていると推察している。本研究ではICU-AWにおけるMSCsおよびsatellite cellの役割を明らかにするために、1) ICU-AWにおけるMSCsおよびsatellite cellの動態、2) MSCsおよびsatellite cell投与による骨格筋修復作用の有無、の2点を明らかにする予定である。さらにICU-AWの客観的指標として横隔膜厚測定、マイクロRNAを用いた血中バイオマーカーの確立も同時に進める予定である。本研究で用いるMSCsおよびsatellite cell移植は、早期リハビリテーション、栄養管理以外有効な治療法を見いだせなかった従来のICU-AW治療とは全く異なる新しい取り組みである。本研究によってMSCsおよびsatellite cellの役割が明らかにされ、同時に客観的指標も確立された暁には、骨格筋前駆細胞移植による細胞治療をはじめ、ICU-AWに対する画期的治療・管理法に発展する可能性を有する。現在集中治療室に長期間入室し人工呼吸器を装着した患者からの検体採取、保存を開始している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

クライテリアに合致する人工呼吸器離脱困難患者を中心に検体採取を開始している。超音波検査を用いた横隔膜厚の測定も開始している。

今後の研究の推進方策

ICU-AWの客観的指標を確立するために、人工呼吸器装着患者の横隔膜厚と血中miR-181a およびGDF-15濃度の関連を検討する予定である。同時にマウス(C57BL/6)に盲腸結紮穿刺を行い、敗血症性腹膜炎モデル作製する。筋肉障害・再生能(血中CPK、クレアチニン、ミオグロビン濃度、腎組織形態、筋細胞アポトーシス、satellite cell機能・数)が、MSCsの移植、satellite cell移植、もしくは両者を併用投与した場合に、どの程度改善するかin vivoで検討する予定である。

次年度使用額が生じた理由

理由)予想以上に試薬代が安価であった。
使用計画)今年度使用額を併せて十分量の試薬購入が可能であるため多方面にわたる研究遂行を計画中である。

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公開日: 2018-12-17  

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