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2019 年度 実績報告書

歯周病病態形成における新規抑制性共刺激分子VISTA関与の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K11663
研究機関東京歯科大学

研究代表者

大野 建州  東京歯科大学, 歯学部, 助教 (80435635)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードVISTA / 共刺激分子 / LPS / 歯周炎 / マクロファージ
研究実績の概要

VISTAは、T細胞の活性化を負に制御する抑制性共刺激分子である。 VISTAは、T細胞または抗原提示細胞上に発現し、抗腫瘍免疫応答、自己免疫応答やアレルギー応答など多様なT細胞応答を抑制することが報告されているが、T細胞非依存的な免疫応答に関してはほとんど明らかになっていない。本研究では、歯周病原細菌Porphyromonas gingivalis由来LPSを歯肉内投与して誘導するLPS誘導性歯周炎マウスモデルへの抗VISTAモノクローナル抗体(MIH63)の投与効果を解析し、T細胞非依存的な歯周炎病態誘導機構におけるVISTAの関与を明らかにすることを目的とした。野生型BALB/cマウス歯肉内へのLPSの投与後24時間に歯肉に浸潤しているCD11b陽性マクロファージはVISTAを高発現していた。一方で、歯肉上皮などの組織細胞にはVISTAはほとんど発現していなかった。LPS歯肉内投与24時間後に、歯肉組織中の炎症性サイトカインTNFa、IL-1a、IL-1bの発現が上昇した。このようなLPS歯肉内投与によって上昇する炎症性サイトカイン発現は、LPS歯肉内投与6時間前に行ったMIH63の腹腔内投与によって有意に増強された。また、MIH63投与によるLPS歯肉内投与後の炎症性サイトカイン発現増強はMIH63投与24時間前に行ったクロドロネートリポソームの静脈内投与によるマクロファージ除去によって、ほとんど解除された。MIH63が阻害抗体として機能するという我々の過去の報告と、これらの結果を合わせると、VISTAはマクロファージ依存的に歯周病病態誘導過程の炎症局所における炎症性サイトカイン産生を抑制させることにより、その病態に保護的に機能していることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Endogenous IL-33 exerts CD8+ T cell antitumor responses overcoming pro-tumor effects by regulatory T cells in a colon carcinoma model.2019

    • 著者名/発表者名
      Xia Y, Ohno T, Nishii N, Bhingare A, Tachinami H, Kashima Y, Nagai S, Saito H, Nakae S, Azuma M.
    • 雑誌名

      Biochem Biophys Res Commun

      巻: 518 ページ: 331-336

    • DOI

      10.1016/j.bbrc.2019.08.058.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] VISTA Is Crucial for Corneal Allograft Survival and Maintenance of Immune Privilege.2019

    • 著者名/発表者名
      Kunishige T, Taniguchi H, Ohno T, Azuma M, Hori J.
    • 雑誌名

      Invest Ophthalmol Vis Sci

      巻: 60 ページ: 4958-4965

    • DOI

      10.1167/iovs.

    • 査読あり

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公開日: 2021-01-27  

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