研究課題/領域番号 |
17K11667
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村上 秀明 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (00263301)
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研究分担者 |
内山 百夏 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (80322171)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 放射線治療 / 舌癌 / 組織内照射 / 防護装置 |
研究実績の概要 |
本研究は、舌癌に対する高線量率の小線源を用いた組織内照射による放射線治療の際に、下顎骨などの照射部位に隣接する正常組織の吸収線量を軽減させ、副作用を防止する装置を、CT画像とMR画像をベースとして正確に設計し、三次元プリンタを用いて簡便に作製することを目的とするものである。 まず、過去に従来の手法で作製した症例で、CT画像とMR画像をベースとして防護装置を設計し、遮蔽効果をモンテカルロ法にてシミュレートし、従来の方法との比較検討を行った。そして、実際の照射装置を用いて放射線を発生させ、従来の手法による装置と新しい手法による装置の遮蔽効果を実測し比較した。 具体的には、1)対象症例の、舌癌病巣を含む口腔をスキャンしたCT画像とMRI画像をサーバーから端末にオンライン転送し、患者氏名などの情報をアノニマス化した後、オフラインで(CDにデータを保存し)外来に設置の放射線治療計画装置と研究室に設置のパーソナルコンピュータにデータ転送した。2)外来に設置の放射線治療計画装置では、防護装置をシミュレートし、厚み12 mmを上限として、舌癌病巣ならびに照射対象領域を完全に覆うように装置を設計した。3)研究室に設置のパーソナルコンピュータにインストールされた医用画像処理ソフトウェアAnalyzeにて、放射線治療計画装置で自動的に作製されたアウトラインを入力し、アウトラインの内部を、仮想のCT値5000でピクセル置換した。4)この置換された仮想データを、今回導入予定の三次元プリンタに移入し、CT値が5000の部分だけを構造物の対象とするような処理を施すところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
三次元プリンタの性能の向上が日進月歩で、製品の決定に苦慮している。
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今後の研究の推進方策 |
早期に三次元プリンタを購入し、完成へと近づけたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
3Dプリンタの性能の向上が日進月歩で、3Dプリンタの購入を控えてしまった。
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