研究課題/領域番号 |
17K11669
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大山 和美 岡山大学, 歯学部, 博士研究員 (00253021)
|
研究分担者 |
十川 千春 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (10253022)
江口 傑徳 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (20457229)
奥舎 有加 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50762027)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 癌オルガノイド (Tumoroid) / 転移性頭頸部癌 / 転移性大腸癌 / 抗癌剤耐性 (治療抵抗性) / 細胞外小胞性薬剤耐性 エクソソーム / 腫瘍随伴マクロファージ(TAM)M2型 / 薬剤排出ポンプABCG2 / HSP90 |
研究成果の概要 |
本研究は、「腫瘍内不均一性を反映する新たな薬剤感受性評価システムの構築」を目的とし、成果として、①上皮環境転換(EMT)制御機構,②エクソソーム機能解析法,および③オルガノイド培養システムを確立した。この手法に基づき、④三次元癌オルガノイドにおけるIn Vitro腫瘍内低酸素環境における脂質排ポンプABCG1および低酸素誘導因子HIF-1αの発現と癌促進機能、④エクソソーム等細胞外小胞分泌に基づく新規薬剤耐性機構、⑤癌幹細胞様オルガノイドの遺伝子発現プロファイルおよび薬剤耐性、を解明した。
|
自由記述の分野 |
病態系口腔科学、外科系歯学、薬理学、分子腫瘍学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①本研究では、エクソソームによって分子標的抗体薬(抗EGFR抗体セツキシマブ)が排出されることが解明された。同様の薬剤耐性機構が、免疫チェックポイント阻害剤でも起こると想定される。従って、エクソソーム性薬剤耐性機構は今後の医科学において重要課題を示すこととなった。②癌種に限定されない難治性癌・転移性癌の共通分子基盤として同定した細胞外HSP90およびEpCAMエクソソームは、学術的に広く汎用性の高い指標と言える。③多剤耐性遺伝子ABCG2と共発現する脂質排出ポンプABCG1がエクソソーム脂質排出に関わるという独自の発見は,今後の脂質代謝研究・エクソソーム研究を加速すると目される。
|