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2019 年度 実績報告書

光分解型ポリロタキサン架橋剤を用いた着脱可能な新規レジンセメントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K11701
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

高垣 智博  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (60516300)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード接着 / 可逆性接着 / レジンセメント / 光分解
研究実績の概要

申請者らの研究により開発された、光分解性PRX架橋剤を用いることで、可視光照射にて硬化し、紫外光照射で分解するレジン硬化体を作製する技術を応用し、着脱が可能な新規接着性レジンセメントの基礎技術を開発することが本研究の目的である。
昨年度においては光分解性PRX架橋剤配合試作レジンセメントを用いた歯質接着性能の可逆性の評価を実施し、最終的な臨床における製品に近い状態での評価を実施した。具体的には、牛歯エナメル質における歯科矯正用ブラケットの接着試験を模したせん断接着試験を実施し、紫外光による可逆的な接着レジンセメントが機能することを確認した。1年目、2年目の基礎実験の結果から構築された理論を、口腔内に近似した環境での試験で機能することが確認できた。これらの内容を2019年6月バンクーバーで開催されたInternational Association for Dental Research (IADR) 97th General Sessionにて口頭発表を実施し、国際的に研究成果の報告を実施した。
また、使用した光分解性PRX架橋剤における実験に使用した紫外光(254nm)における光分解性を検討するために、GPC 法(Gel Permeation Chromatography;ゲル浸透クロマトグラフィー)を用いて、分解前、照射後3、5、10、20分後の分子量分布を計測した。UV照射(3~20 min)で光分解性PRX架橋剤から遊離したα-CD(シクロデキストリン)由来のピークを確認した。このことから、紫外光照射によりPRX構造が崩壊することが、新規接着性レジンセメントの可逆的な反応に寄与していることが示された。臨床において理想的なDoD(Detachable on Demand)を実現するためのレジンセメントの基礎を確立することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Development of "reversible-adhesion" resin cement with a UV-cleavable PRX cross-linker.2019

    • 著者名/発表者名
      Satomi Matsunaga, Tomohiro Takagaki, Nanako Matsui, Masaomi Ikeda, Yoshinori Arisaka, Atsushi Tamura, Nobuhiko Yui, Toru Nikaido, Junji Tagami
    • 学会等名
      IADR/AADR/CADR General Session & Exhibition 2019.06.22
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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