研究課題/領域番号 |
17K11734
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 彩 東北大学, 大学病院, 特任助手 (90778771)
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研究分担者 |
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科, 教授 (30178644)
小川 徹 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (50372321)
佐藤 奈央子 東北大学, 大学病院, 助教 (80510015)
滝沢 博胤 東北大学, 工学研究科, 教授 (90226960)
福島 潤 東北大学, 工学研究科, 助教 (80634063)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 歯学 / インプラント / アバットメント / 表面改質 / 窒化チタン / マイクロ波 / ドライプロセス |
研究実績の概要 |
歯科インプラント治療は、新しい欠損補綴治療法として有効性が広く認められ、今後も患者数が累積増加することが予測されるため、より安全で予知性の高い方法や材料の開発が求められている。一方で、インプラント周囲へのプラーク沈着によるインプラント周囲炎が治療後の大きな課題となっている。その解決には、粘膜を貫通し部分的に口腔内に露出し、インプラント体と上部構造を連結するアバットメント表面において、軟組織封鎖性、抗菌性などの機能が望まれる。 窒化チタン(TiN)コーティングは、高硬度、耐摩耗性、耐食性等に優れ、審美的な金色を呈すること、さらに抗菌性や生体親和性も期待されるため、アバットメント表面の機能向上にも適していると考えられる。しかしながら、従来の成膜法では、複雑な立体構造体への応用には課題が残る。 本研究では、従来法の問題点を改善し、新たに軟組織封鎖性に有利な表面性状・形状を獲得し得る、マイクロ波ドライプロセスによる新規のTiNコーティング法に着目した。マイクロ波ドライプロセスによりチタン基板上に生成するTiN被膜の、軟組織封鎖性、抗菌性などの生体親和性について検討、その最適条件を検索することにより、アバットメント表面改質への応用に関する非臨床POCを取得、トランスレーショナル・リサーチの展開に向けての基盤を形成することを目的とする。 令和元年度は、前年度に改良発明した新プロセスのアバットメント応用に向けて、反応温度や時間などの成膜条件の機械的・生物学的な最適化を検討した。本研究結果より、マイクロ波ドライプロセスによるアバットメントの表面改質法は、優れた機械的特性の付与に加え、インプラント周囲軟組織において、歯肉線維芽細胞の初期付着を促進する可能性があることが示唆された。
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