研究課題
下顎腫瘍切除後の再建方法は,腫瘍の伸展範 や患者の全身 態などにより異なってくる.下顎骨 域切除後は,腓骨,肩甲骨,腸骨稜等の血管柄付遊離骨移植と再建プレートを用いた再建方法が第一選 であり,形態 機能において良好な結果を示している.近年,デジタル技術の進化発展により,CT データから3Dモデルを作製し,再建プレート,下顎骨切除ガイドや腓骨採取ガイド作製などが可能となり,より正確な形態回復や手術時間の短縮に大きく貢献している.下顎腫瘍切除後の再建術の発展により,良好な下顎骨の形態回復がされる になってきている.この に,外科的再建術の発展により,下顎骨の形態回復はされているものの,実際臨床の現場では,下顎位の偏位や歯列 形などにより,咀嚼 嚥下 発音 審美障害を生じている患者が多く存在する.下顎骨腫瘍切除に伴い下顎に付着する筋肉が切 されると,筋肉のバランスがくずれ,下顎位の偏位や下顎歯列の 形が生じる場合がある.これら症例は,術後創傷治癒過程においての顎間固定や顎間牽引などの咬合管理が必要である.しかし,腫瘍切除に伴う下顎付着筋切 が及ぼす下顎位偏位や歯列 形への影響についての報告はなく,おのおの歯科医は に基づいた咬合管理を行わざるを得ないというのが実情である.そこで本研究では,腫瘍切除に伴う下顎骨付着筋(咀嚼筋 舌骨上筋群)の切 が及ぼす下顎位偏位,歯列 形,咬合力 化への影響について調 し,これらを最小限にとどめる効果的な顎間固定や顎間牽引方法などの術後咬合管理の 討を行う.これまで,頭頸部腫瘍手術予定の患者を被 者とし,手術前 後の上下顎印象採得,咬合採得,それらの3Dデータ取り込み,を行っている
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
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