研究課題/領域番号 |
17K11756
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古橋 明大 九州大学, 大学病院, 助教 (60608975)
|
研究分担者 |
鮎川 保則 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (50304697)
熱田 生 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (30423487)
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究院, 教授 (50195872)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 三次元培養 / 幹細胞 |
研究実績の概要 |
失われた組織やその機能を回復させる再生医療は近年、大きな注目を集めている分野である。その中でも細胞を用いた再生医療は一部で臨床応用が進められている。一方、失われた臓器そのものを人工的に再生し、移植して機能させるといった分野においてはクリアすべき課題が多く残っていると考えられる。その多くの課題の中で、今回は細胞培養手法に着目した。 通常の細胞培養の際には、細胞培養ディッシュの底面に2次元的に細胞が増殖していくような手法を用いることが多い。この方法では細胞を積層させることが困難で、3次元的な構造物を作製することは困難であった。 今回の研究では、3次元的なゲル中に細胞を播種し、再生医療に応用することを目的とした。 その目的のうち第一ステップとして、実験に用いる細胞系である上皮系幹細胞、間葉系幹細胞の樹立に成功している。また、樹立した細胞を特殊な低接着性ディッシュ上で培養することで塊上のスフェロイドを作製することに成功した。 次に、ゲル中にて幹細胞を培養し、細胞が生存できること、その多能性が維持されること、を確認した。 その後、ゲル中に播種した幹細胞をゲルごと生体中に移植し、組織に傷害を与えた動物実験モデルにてその効果を検証することとした。その結果、ゲル中から幹細胞が組織障害部位に移動し、組織の再生を促進したことを確認することができた。
|