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2020 年度 実施状況報告書

新規マーカー解析による前駆細胞の機能に着目した歯髄再生メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K11812
研究機関日本歯科大学

研究代表者

小林 朋子  日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (10548283)

研究分担者 那須 優則  日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (50130688)
筒井 健夫  日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (70366764)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード歯髄幹細胞 / 多分化能 / マーカー
研究実績の概要

当該年度は、一昨年度から行っている歯髄細胞のマーカー候補遺伝子の探索を継続すべく研究環境の整備を行った。一昨年度までの研究成果より、幹細胞マーカー9種類、前駆細胞マーカー5種類の計14種類のマーカー候補遺伝子を絞り込んだ。有用な遺伝子をさらに絞り込むため、昨年度までに、歯髄細胞の石灰化分化誘導前後による比較実験と、継代数の違いによる比較実験を行った。石灰化分化誘導前後の比較実験の結果、有用なマーカー候補遺伝子として幹細胞マーカー候補遺伝子のうち4種類と前駆細胞マーカー候補遺伝子のうち1種類が絞り込まれた。また継代数の違いによる比較実験からは、前駆細胞マーカー候補遺伝子のうち3種類が有用なマーカー候補遺伝子として絞り込まれた。

昨年度に続き当該年度は、有用なマーカー候補遺伝子をさらに絞り込むため、間葉系幹細胞マーカーの1つであるCD146を結合した磁気ビーズ、あるいはセルソーターで分離した歯髄細胞におけるマーカー候補遺伝子の発現をqRT-PCRで解析する実験を継続中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2018年12月に研究代表者の所属部署が移動となり、研究環境を整え直す必要があったため、当初計画の遅延が生じた。さらに2020年夏から2021年春にかけて、所属部署を含む大規模改修工事があり、その計画・準備、実行、事後処理などのため、研究の遂行が困難であった。またコロナウイルスによる感染防止策のため、大学が休校になった期間があった。

今後の研究の推進方策

間葉系幹細胞マーカーの一つとされているCD146を用いて、磁気細胞分離法(MACS)あるいはセルソーティング法を用いてCD146陽性細胞分画とCD146陰性細胞分画を分取する。これまでの研究成果より得た幹細胞マーカー9種類、前駆細胞マーカー5種類の候補遺伝子について、それぞれの歯髄細胞分画における発現をqRT-PCRにて解析する実験を継続する。
歯髄細胞の石灰化分化誘導前後の比較実験、継代数の違いによる比較実験、CD146発現の違いによる比較実験の結果から、最も有用と考えられる歯髄幹細胞マーカー候補遺伝子と前駆細胞マーカー候補遺伝子を絞り込む。次にMACSあるいはセルソーティング法を用いて、マーカー候補遺伝子陽性細胞分画と陰性細胞分画に分離し、それぞれの分化能、増殖能、secretomeなどの特性を解析する。さらに、マーカー候補遺伝子陽性細胞分画と陰性細胞分画それぞれの、単独培養と共培養の条件における分化誘導効率の違いを検討する。

次年度使用額が生じた理由

2018年度の研究代表者の所属部署の変更に伴い、申請当初には予期できなかった業務に長時間従事することと、新たに研究環境を整える必要が生じた上、所属部署の大規模改修工事のため、研究計画に遅れが生じている。
また次年度は、細胞培養上清のsecretome解析を行う予定であり、その解析に充てるため、次年度に研究費用を繰り越させていただいた。

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公開日: 2021-12-27  

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