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2019 年度 実績報告書

生体材料インターフェイスにおける末梢概日リズムの可逆性分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K11819
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

森永 健三  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 講師 (10509061)

研究分担者 城戸 寛史  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (90169897)
渡津 章  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (90358375)
寺岡 啓  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (00357542)
園田 勉  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (80357334)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード時計遺伝子 / 概日リズム / インプラント / オッセオインテグレーション
研究実績の概要

歯科インプラントの成功はオッセオインテグレーションの達成と維持に大きく依存するが,そのメカニズムは未だ完全に解明されていない.我々の先行研究で,良好に骨結合の得られたインプラント周囲組織とNeuronal PAS domain 2(NPAS2)等の時計遺伝子との間に有意な関連性がある事を発見した.本研究では,NPAS2がオッセオインテグレーションの確立に重要な役割を持つという仮説のもと,NPAS2KOマウスを用いてインプラントのオッセオインテグレーションを評価し,NPAS2の役割を検証した.
C57Bl6J野生型マウス(WT)およびNPAS2 KOマウスの大腿骨を採取し,骨形態計測で比較した.また,SLA表面を有する実験用インプラント(直径0.6mm,長さ4mm)を大腿骨に埋入した.埋入から3週後に試料を採取し,micro CT,骨-インプラント接触率(BIC),push-out testおよびSEM/EDSでオッセオインテグレーションの評価を行った.
NPAS2の遺伝子欠損は大腿骨のサイズや海綿骨形態に影響を与えなかった.SLAインプラントにおいて,push-out値はWT群に比べてNPAS2 KOマウス群で有意に減少した(P<0.05).インプラント界面骨組織のCa/P比は両群で差はみられなかったが,WT群で確認できた骨のコラーゲン構造がNPAS2 KOマウス群では確認できずamorphous様を呈していた.また,チタン表面の組織被覆率とpush-out値との関係においてWT群では正の相関がみられたが,NPAS2 KOマウス群では相関はみられなかった.
本研究結果は,NPAS2がオッセオインテグレーションにおけるチタンと骨組織との間の結合に重要な役割を持つことを示しており,オッセオインテグレーションの分子生物学的解明の新たな手掛かりになることが示唆された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Neuronal PAS domain 2 (Npas2) facilitated osseointegration of titanium implant with rough surface through a neuroskeletal mechanism.2019

    • 著者名/発表者名
      Morinaga K, Sasaki H, Park S, Hokugo A, Okawa H, Tahara Y, Colwell CS, Nishimura I.
    • 雑誌名

      Biomaterials.

      巻: 192 ページ: 62-74

    • DOI

      doi: 10.1016/j.biomaterials.2018.11.003. Epub 2018 Nov 3.

    • 査読あり / 国際共著

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公開日: 2021-01-27  

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