研究分担者 |
河野 通秀 東京医科大学, 医学部, 講師 (00421066)
古賀 陽子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10392408)
近津 大地 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (30343122)
渡辺 正人 東京医科大学, 医学部, 兼任准教授 (40349460)
長谷川 温 東京医科大学, 医学部, 講師 (50424619)
長尾 俊孝 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (90276709)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
マウス由来の扁平上皮癌株(SCC7)およびヒト由来リンパ節転移口腔扁平上皮癌(Oral squamous cell carcinoma: OSCC)細胞株(HSC-3)とリンパ節非転移OSCC細胞株(HSC-2)を用いたIn vitroでスフェロイド形成能を持つCSCの分離培養実験を行った。SCC7細胞株,HSC-3細胞株, HSC-2細胞株とも、スフェロイド形成能CD44発現細胞に対して、Western blot法、cDNAマイクロアレイおよびreal-time PCRを用いて、幹細胞に特有な遺伝子発現、血清添加培地でCD44陰性の上皮性腫瘍細胞への分化能を検討した。一方In vivoでは、マウス由来の扁平上皮癌株(SCC7)を2×107/mlに調整し、C3Hマウスの口腔内(舌、歯肉)もしくは咬筋内に50μl注入し、口腔癌浸潤モデルマウスの作製に成功し、CSCに対する治療として、CSF-1/CSF-1Rシグナルをターゲットに、CSF-1R阻害剤(PLX3397)を用いてTAM活性を抑制した効果とPI3K/Akt/mTOR経路をmTOR阻害剤(Rapamycin)で直接抑制した効果について比較検討を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
マウス由来の扁平上皮癌株(SCC7)の口腔癌浸潤モデルマウスと口腔癌リンパ節転移モデルマウスをそれぞれコントロール群、CSF-1R阻害剤投与群、mTOR阻害剤投与群に分類して、抗腫瘍効果、リンパ節転移抑制効果、CSC activation抑制効果と予後(生存日数)について比較検討を行う。CSF-1R阻害剤投与群、mTOR阻害剤投与群、コントロール群を屠殺し、腫瘍およびリンパ節を摘出し、病理組織学的検討を行う。抗腫瘍効果、リンパ節転移の有無、TAM(CD163,CD204)発現およびVEGF-C,COX-2,NF-κB,CSF-1,TNF,IL-6,MFG-E8,CD44,CD133の mRNAをreal-time PCRで定性・定量する。タンパクレベルでの発現をWestern blot法で検討する。CSF-1R阻害剤(PLX3397)、mTOR阻害剤(Rapamycin)によるTAM発現の解析については、F4/80およびCD163,CD204,CSF-1R(CD115)の発現を免疫組織化学染色法およびin situ hybridization法を用いて行う。mTOR阻害剤投与群、CSF-1R阻害剤投与群、コントロール群でTAM局在や発現強度について比較検討する。また、腫瘍微小環境内におけるVEGF-C,COX-2,NF-κB,CSF-1,TNF,IL-6, MFG-E8,CD44,CD133の発現について免疫組織化学染色法およびin situ hybridization法を用いて評価検討する。原発巣のCD44発現とTAM(CD163,CD204)発現およびVEGF-C, COX-2,NF-κB,CSF-1,TNF,IL-6,MFG-E8発現の関連性についても検討する。
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