研究実績の概要 |
臨床的放射線耐性口腔扁平上皮癌細胞株の解析は順調に進んでいる。KON細胞、SAS細胞における、1Gyおよび2Gy耐性細胞の維持を行いながら、コロニー形成法、growth assayでの放射線耐性の確認を随時行っている。さらに今回最終放射線照射後1か月の間隔を開けても放射線耐性能が維持される事も確認した。また新たにOSC-20細胞において1Gyおよび2Gy耐性細胞を樹立している。 上皮間葉転換のマーカーとなる蛋白質の発現をイムノブロット法で検討を継続しており、前回の結果(Vimentine,N-Canherinの発現上昇,E-Cadherin,β-Cateninの発現低下)に加えClaudin-1、ZO-1の発現低下、Snail、Slugの発現上昇を確認した。 プロテオーム解析も新たに樹立したOSC-20細胞で行い、親株と比較し2倍以上、1/2以下の変動を認めたスポットを6個認めており、上昇したものが4スポット、低下したものが2スポットであった。TOF-MS解析を進めており、現在までに解析出来た蛋白質は上昇したものがAldose reductase、Triosephosphate isomerase、低下したものはENO1であった。 前年度までのプロテオーム解析結果をふまえて分析を行っているところである。 臨床的放射線耐口腔扁平上皮癌細胞性株(KON細胞)のメタボローム解析を施行し、データの解析を行っている。
|