研究課題/領域番号 |
17K11894
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大谷 法理 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (60338879)
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研究分担者 |
正木 英二 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40221577)
城戸 幹太 東北大学, 大学病院, 助教 (40343032)
安田 真 東北大学, 大学病院, 助教 (70431591)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 覚醒遅延 / せん妄 / オレキシン / 認知機能 / 全身麻酔 |
研究実績の概要 |
研究の目的は超高齢化社会を迎える本邦において、長寿健康社会を実現するために、手術、麻酔侵襲により引き起こされる覚醒・認知機能障害のメカニズムを明らかとし、速やかな覚醒を示し、術後痛のない理想的な回復過程を示す麻酔方法を確立することである。すなわち、手術・麻酔により全身に起こるストレス反応をコントロールし認知運動機能維持、速やかな覚醒、少ない疼痛状態が得られる周術期管理法を開発し、手術後、高齢者含めた全ての人の早期社会復帰を可能とすることである。以上の目的のため、オレキシン受容体拮抗薬を投与し行動評価研究にて全身麻酔後の覚醒状態を評価した。 オレキシン受容体拮抗薬投与時に、全身麻酔薬のセボフルレン見られた、麻酔導入には影響を及ぼさない覚醒遅延現象がデスフルレン麻酔時にはみられるのか、また、オレキシン受容体拮抗薬投与時にセボフルレン、デスフルレンの濃度を段階的に変え、術後のラットモデルにおいて行動量を観察した。 術後痛モデルである足底切開、ならびに、顔面領域疼痛モデルである眼窩下神経切断により、機械刺激によるアロディニアが出現した。また、術後痛モデル、顔面領域疼痛モデルではTraffiCage systemを用いた自発的運動量が減少することが明らかとなったが、譫妄状態を表す行動量の増加は、セボフルレン、デスフルレン麻酔後ともに認められなかった。年齢差による異常行動の比較は今年度は行っていない。行動量に対する機械刺激、さらに、オレキシン受容体拮抗薬の効果は一定の見解が得られていない。
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