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2020 年度 実施状況報告書

下顎再建用スキャホールドの骨芽細胞誘導能を最適化する紫外線光触媒効果の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K11913
研究機関横浜市立大学

研究代表者

廣田 誠  横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 准教授 (20347305)

研究分担者 岡本 喜之  横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (80536227)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード骨再建 / チタン / 紫外線 / 骨芽細胞
研究実績の概要

チタンファイバー製下顎再建用スキャホールドの骨芽細胞への接着能、骨組織への結合能が、紫外線光によって変化があるかを検証する研究を実施した。細胞接着能は骨芽細胞をスキャホールドに播種し、免疫染色によって細胞接着因子「ビンキュリン」の免疫染色を行い、骨芽細胞とチタンファイバーとの接着を評価することとした。直径20㎜、厚さ2㎜のスキャホールドに骨芽細胞を播種し、3時間と24時間の細胞接着を、細胞接着因子であるビンキュリンの免疫染色を行い蛍光顕微鏡で観察した。未処理と紫外線処理スキャホールド内の骨芽細胞では、未処理では細胞が小さく、免疫染色も不明瞭であるが、紫外線処理では細胞が十分にファイバー上で進展し、その辺縁が免疫染色で染色されておりビンキュリンが発現していることが観察された。骨結合能は生体内で骨組織誘導を行った標本を用いてスキャホールドと骨組織との結合を力学的試験によって結合強度を測定した。骨組織とスキャホールドとの結合面に負荷を与えて、両者の結合が破断する強さを測定したところ、未処理スキャホールドでは約4Nの力でスキャホールドが骨から分離し、紫外線処理スキャホールドでは約10Nの力で骨から分離した。また骨と結合したスキャホールドを電子顕微鏡で観察したところ紫外線処理スキャホールド内に骨組織が入り込んでいる像が確認できた。以上よりスキャホールドの紫外線処理のよって骨芽細胞接着能が増すと考えられ、そのことにより骨組織誘導も増して結果として骨結合能も向上することが想定される。本成果を論文などにより報告することで外部研究資金の獲得に繋げられると考えられる。また臨床材料の開発にも寄与できるものと考えられ、下顎再建を想定したスキャホールドの強度を評価することで新規材料のデザインや作成方法などの検証がより具体化されることが期待された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルスの世界的流行のため海外研究協力期間での研究実施が停止し、渡航もできなかったため。

今後の研究の推進方策

海外研究協力機関との連携を再開する。

次年度使用額が生じた理由

海外研究協力機関における研究が新型コロナウイルス感染症の世界的流行のため中断され、渡航もできなかったため。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] カリフォルニア大学ロサンゼルス校(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      カリフォルニア大学ロサンゼルス校
  • [雑誌論文] Tuning of Titanium Microfiber Scaffold with UV-Photofunctionalization for Enhanced Osteoblast Affinity and Function2020

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki Chika、Hirota Makoto、Tanaka Miyuki、Kitajima Hiroaki、Tabuchi Masako、Ishijima Manabu、Park Wonhee、Sugita Yoshihiko、Miyazawa Ken、Goto Shigemi、Ikeda Takayuki、Ogawa Takahiro
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 21 ページ: 738~738

    • DOI

      10.3390/ijms21030738

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2021-12-27  

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