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2021 年度 実施状況報告書

口腔内細菌の内頸動脈狭窄症に及ぼす影響についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K11918
研究機関昭和大学

研究代表者

丸岡 靖史  昭和大学, 歯学部, 教授 (80209692)

研究分担者 田代 三恵  昭和大学, 歯学部, 准教授 (90555393)
マイヤース マイケル  昭和大学, その他部局等, 講師 (90799652)
松井 庄平  昭和大学, 歯学部, 助教 (10643702)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード内頸動脈狭窄症 / 口腔内細菌 / メタゲノム解析
研究実績の概要

昭和大学病院脳神経外科で内頸動脈狭窄症により内頸動脈剥離術(CEA)を施行する症例で、昭和大学病院歯科を受診して、周術期口腔機能管理を行い、本研究に 参加同意が得られた患者を対象とした。CEAを施行して摘出された、内頸動脈プラークと周術期口腔機能管理時に歯科用スケーラーなどで、歯の周辺の口腔内プ ラークのサンプル回収された55例に実験を行った。対象症例の平均年齢は、72.5歳で男女比は3:1で男性が多かった。平均欠損歯は7.2歯で、う蝕処置歯は8.3 で、5mm以上の歯周ポケットは0.5歯であった。16SrRNA-RCRにて14例(25%)が陽性、擬陽性が4例(7%)であった。 次世代シークエンサーでのメタゲノム解析を5例行い、Streptococcus, Actinomyces属が内頸動脈プラークと口腔内プラークから共通に認められた。共通の細菌 属が認められた症例は、既往歴では高血圧症・脳梗塞が多く、生活習慣で喫煙者が多く認められた。う蝕処置が平均13.4歯であった。現在も次世代シークエン サーでのメタゲノム解析を行なった。頸動脈プラークは55科78属、口腔内プ ラークは39科57属の細菌を認めた。頸動脈プラークの細菌の86.5%が口腔内プ ラークからも検出された。口腔内プ ラーク・頸動脈プラークの両群ともに Streptococcus, Actinomyces. Corynebacterium属を多く認めた。従来の研究では歯周病菌を認める報告があったが、今回は歯周病菌と比較するとう蝕原因菌の方が高い検出率を占めた。頸動脈におけるアテローム形成と口腔内細菌の関与が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

内頸動脈プラークと口腔内プラークサンプルで回収された55件でDNA回収、16SrRNA-RCRにて14例(25%)が陽性で、細菌量の多い5例にメタゲノム解析が行われた。5例は内頸動脈プラークと口腔内プラークサンプルも分析結果の詳細な検討に関して、コロナ禍のため、実験や解析が遅延している。

今後の研究の推進方策

今後は脳の症状があった症候性群と非症候性群との比較を行い口腔内細菌と内頸動脈狭窄症との関連に関してさらなる検討を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍で実験や分析が遅延したため、次年度もメタゲノム解析や成果の発表を予定している。

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公開日: 2022-12-28  

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