研究課題
2019年度は研究期間の最終年度として以下の研究成果を得た。昨年度までの研究で、下顎骨再建後の咀嚼・嚥下評価のため、検査に適した検査用グミゼリー(グミ)の配色や性状の検討を行い開発し、pilot studyにて下顎骨再建後の評価に適切な材料であることを証明した。下顎骨再建後の機能評価として咀嚼と嚥下を個別に評価する評価法はあるが、包括評価する材料開発の報告は世界で初めてである(中島世市郎,他.下顎骨再建後の咀嚼嚥下運動を評価する検査用グミゼリーの開発と評価法の検討.第62回日本口腔外科学会総会学術大会.京都.)。この研究をさらに発展させ、開発したグミを用いて下顎骨再建後の評価を、従来の検査法である着色水評価法と比較した。これにより従来の着色水評価法では不可能であった嚥下機能障害を指摘できることを明らかにした。また、咀嚼能率と咬合圧と嚥下機能の関連性を明らかにし、咀嚼と嚥下の両者を同時に評価する本検査法の有用性を証明した(中島世市郎,他.咀嚼能力測定用グミゼリーを用いた下顎骨再建後の咀嚼嚥下運動評価法の検討.第42回日本頭頸部癌学会学術大会.東京.)。この結果は、咀嚼・嚥下を包括評価する検査法が適正であることを証明し、新たな検査手法の1つとして使用される可能性を示唆している。本研究では、口腔機能評価を取り入れ咀嚼嚥下にかかわる機能測定調査と全身疾患との関連性を検討し、本検査法の有効性と安全性を検証して実用化を目指す。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 1件)
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