研究実績の概要 |
期間中に来院した口蓋裂患者の中から本研究の目的を理解し賛同する者を被験者とするため、被験者のリストの作成を図った(但し、未成年で保護者の同意が得られない者、発達障害を有する者、多動性障害を有する者、MRI 撮像により障害を被る可能性のある者、言語評価が得られない者、従来の鼻咽腔閉鎖機能の評価が行えない者は除外する)。 データ採得を行う時期として、口唇裂・口蓋裂総合治療センターで通常診療時、音声言語評 価および鼻咽腔閉鎖機能を評価する時期と設定した(不必要な検査を行うことはない)。すなわち、データ採得時期は初診時、治療前、(軟口蓋挙上装置の使用の場合治療中も)、および治療後とした。鼻咽腔形態の撮像に際しては、被験者に仰臥位で、設定した専用プロトコルに従い発声を指示し、60 秒間MRI movie を撮像するため、撮像装置としてMRI(3.0T Magnetom Verio, Siemens, Erlangen, Germany)を用い、Gradient Echo sequence により撮影を行うよう研究プロトコルを検討した。音声言語の評価としては、現在日本で広く実施されている2 種類の聴覚判定法(遠城寺式・乳幼児分析発達検査表(九州大学小児歯科改訂版)、新版発音検査(千葉テストセンター))を用いて岡山大学病院口唇裂・口蓋裂総合治療センター検査室にて評価した。そして、鼻咽腔閉鎖機能の評価には、従来より定量可能な検査法であるセファログラムとナゾメータ検査を行うこととした。そのため、ナゾメータを新たに購入し、検査体制を整えた。
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