研究課題/領域番号 |
17K11953
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
大島 邦子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (80213693)
|
研究分担者 |
大島 勇人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (70251824)
早崎 治明 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60238095)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 歯胚移植 / 幹細胞 / 歯根膜 / GFP / TetOP-H2B-GFP / BrdU |
研究成果の概要 |
マウスを用いた歯胚移植実験により、歯根膜幹細胞の動態を検索した。通常の胎生期ラベリング法では歯根膜幹細胞をラベルできないため、胎生期14.5日に母獣にドキシサイクリンを投与することにより、幹細胞/前駆細胞をラベルした。その結果、移植された歯胚に象牙芽細胞分化と歯根形成の両方が確認された割合は25.0%で、萌出・咬合した標本も確認できた。静的幹細胞と考えられるGFP強陽性細胞は歯髄中央および象牙芽細胞下層に維持され、象牙芽細胞への分化も確認されたが、歯周組織にはGFP強陽性細胞は認められなかった。 以上より、歯の発生過程で維持されるGFP強陽性歯根膜幹細胞は他家移植の影響を受けることが示唆された。
|
自由記述の分野 |
小児歯科学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児歯科臨床において、健常児における永久歯先天欠如や、小児白血病等腫瘍治療に伴う永久歯の歯根形成停止・歯胚欠如は大きな問題である。 これらの症例で、第三大臼歯等の歯胚を欠損部に移植できれば、小児期から骨を含めた形態的・機能的回復が可能となる。さらに、他家移植が可能となれば、成人の欠損補綴にも応用の可能性が拡大する。しかし、歯の生着および機能獲得には歯周組織の形成維持が重要であるものの、その生物学的エビデンスは乏しい。 本研究では、遺伝子改変マウスを用いた歯胚移植により、歯根膜幹細胞の動態およびその維持・分化機構を検索した。この成果は自家・他家歯胚移植の臨床応用に繋がる第一歩である。
|