研究課題/領域番号 |
17K11969
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
齊藤 正人 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50337036)
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研究分担者 |
谷村 明彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70217149)
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90260819)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アメロジェニン / 遺伝子導入 / リコンビナント作製 |
研究実績の概要 |
平成29年度 プラスミドの作製および精製:pCMV6 Entry vector (OriGene) のPmelサイトにHisTagのオリゴヌクレオチドを挿入しc-Myc-DDK-HisTag Entry vectorを作製し、ヒトアメロジェニンレンチウイルスベクター (Origene社; Lenti ORF clone of human AMELX, transcript variant 3,Myc-DDK-tagged) とc-Myc-DDK-HisTag Entry vector共通の制限酵素サイト (Sgf1, Mlu1) を使用し、AMELX遺伝子をc-Myc-DDK-HisTag Entry vectorに挿入してヒトアメロジェニン発現プラスミド(pAMELXv3-Myc-DDK-HisTag) を作製を行った。 遺伝子導入およびヒトリコンビンナントアメロジェニンの発現、精製:pAMELXv3-Myc-DDK-HisTag遺伝子をタンパク質発現用哺乳類浮遊細胞に導入し、無血清培地を用いて37℃、5%CO2条件下で7日間培養し、リコンビナント・タンパク質のアフィニティー精製を行った。 Western Blot、銀染色,MEM-CODE染色:サンプルを4~12%のBis-TrisGel を使ったSDS-PAGE法により分離転写し一次抗体として抗アメロジェニン抗体および抗DDK抗体に反応させた。二次抗体は、goat anti rabbit IgG を反応させたのち、SuperSignal ;West Dura Extended Duration Substrate にて観察し、銀染色およびMEM-CODE染色を行い、作製したリコンビナントプロテインの状態を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、遺伝子導入したヒトリコンビナントアメロジェニンの精製および同定が当初計画で重要であった。作製したヒトリコンビナントアメロジェニンは、Western Blotや銀染色、MEM-CODE染色において作製していることが明らかになった。今年度の計画に遅れはなかった。 昨年度は当初予期していない事象はなかったが、来年度の研究計画で予期していないことが発生しないように、必ず研究組織によるミーティングを毎月行うことで抑止する。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度予定は、作製したヒトリコンビナント・ヒトアメロジェニンのプロテアーゼ処理:リコンビナントプロテインにトリプシン処理を反応時間に幅をもたせ行い、処置したサンプルをSDS-PAGEにより分離、MEM CODE染色により断片分析を行う。 細胞増殖能の測定:リコンビナント・ヒトアメロジェニンとEMD添加による細胞増殖能の変化を確認するため、HAT7とSF2細胞を播種し、リコンビナント・ヒトアメロジェニン添加培地に替え72時間培養する。リコンビナント・ヒトアメロジェニンのcontrolとして中性化したelutionbuffer,、EMDのcontrolとして基剤として用いられているアルギン酸プロピレングリコールを使用する。 石灰化誘導能の解析:アリザリンレッドS染色:HAT7およびSF2細胞を播種後、リコンビナント・ヒトアメロジェニン、EMDを添加し培養する。その後、アリザリンレッドSで染色し石灰化物の析出を観察する。アルカリフォスファターゼアッセイ:アリザリンレッドS染色後のプレートを脱色および溶出させ、 ALP assay を行う。 細胞接着能・伸展能観察:細胞伸展能観察は、0.1%BSA (control)、リコンビナント・ヒトアメロジェニン、フィブロネクチン、EMDをコートしたチャンバーに、HAT-7、SF2細胞を播種し計測する。DIOC6で染色された面積としNIS-Elements(Nikon)を用いて評価する。細胞接着能観察は、チャンバースライドにフィブロネクチン、リコンビナント・ヒトアメロジェニンをコートし、RGD peptide,フィブロネクチンインヒビターを添加し細胞形態を観察する。その後、 抗パキシリン抗体による免疫組織化学染色を行い、共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、85003円の繰越金が生じた。次年度に使用する Western Blotの抗体を購入しようしたが、予算が不足しており、次年度に繰り越し購入に充当するため繰越金とした。
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