高血圧症は脳梗塞の危険因子であり、歯周炎との関わりが示唆されているが、どのように歯周炎が高血圧と関わっているのかは明らかになっていない。アンギオテンシン受容体に対する自己抗体が一部の高血圧の原因であることが報告されていることから、この自己抗体が歯周病原菌の感染によって作られる可能性について検討を行った。その結果、アンギオテンシン受容体とP.gingivalisには相同性があり、高血圧症患者で特にアンギオテンシン受容体拮抗薬を服用している高血圧症患者では、降圧効果が阻害される可能性があり、P.gingivalisの抑制はアンギオテンシン受容体拮抗薬の降圧効果を維持するために重要であると思われた。
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