研究課題/領域番号 |
17K11999
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
菊池 毅 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (40421242)
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研究分担者 |
三谷 章雄 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50329611)
長谷川 義明 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (70460524)
後藤 久嗣 愛知学院大学, 歯学部, 非常勤講師 (10783037)
茂木 眞希雄 愛知学院大学, 薬学部, 准教授 (00174334) [辞退]
神谷 洋介 愛知学院大学, 歯学部, 助教 (70572808)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 歯周病 / 歯周病原細菌線毛 / 破骨細胞 / 歯槽骨吸収 |
研究実績の概要 |
歯周病原細菌の1つであるP.gingivalisが持つ線毛は、歯周組織破壊に重要な役割を担っていると考えられている。P.gingivalisは、FimAとMfa1の2種類の線毛を発現しているが、FimA線毛に関する研究は進んでいるものの、Mfa1線毛に関する研究はあまり進んでおらず、その免疫応答を中心とした生体組織への影響に関しては不明な点が多い。歯周組織破壊特に歯槽骨吸収におけるMfa1線毛の役割を明らかにすることを目的とし、引き続き線毛の破骨細胞分化・活性化誘導能に関する検討を行った。Mfa1線毛のみを発現しているP. gingivalis fimA欠損株(JI-1 株)、JI-1株を親株としてmfa5をテトラサイクリン耐性遺伝子に置換したmfa5欠損株(FMFA5株)、FMFA5株にインタクトなmfa5をプラスミドDNAに繋いで導入した相補株(FMFA5C)およびFimA線毛のみを発現しているP. gingivalis mfa1欠損株より抽出した各種精製線毛を実験に使用した。RANKLにて24h前処理したRAW264.7細胞に、各種線毛を加え、5日間培養した後、TRAP染色にて多核の破骨細胞数を測定したところ、どの精製線毛も有意に破骨細胞形成を促進した。その中でFMFA5株由来精製線毛が、他と特にFimA精製線毛と比較して、破骨細胞形成能が高い傾向を示した。上記傾向は、リン酸カルシウムでコーティングされた培養プレート上に出来る吸収窩を測定することで検討する破骨細胞活性化能に関しても同様であった。 次年度は、上記各種菌株を用いて、マウスに実験的歯周炎を惹起し、歯周組織の組織学的(H-E染色およびTRAP染色)および形態学的解析(マイクロCT撮像)等を行うことと、歯槽骨およひ歯肉組織を回収してPCRアレイにより各種遺伝子発現変化を網羅的に解析する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
各種線毛発現の異なった菌株を使用して、マウスに実験的歯周炎を惹起し、歯周組織の組織学的および形態学的解析を行うこととしていたが、実験的歯周炎の安定して惹起に苦慮しているため、実験の進捗がやや遅れている。条件設定が進んできているため、今後は動物モデルでの解析を進め、線毛の詳細な役割を検討していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
動物モデルでの解析と細胞レベルでの解析を平行して、継続することで、多方面から線毛の役割を検討する。また、表面化してきた線毛の役割に関与する免疫調節因子を詳細に検討することで、線毛の新たな免疫調節能を明らかにしたい。それぞれの研究分担者が免疫、細菌、骨代謝等を専門にしているため、得意分野を生かして、解析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験の進捗が遅延したことに伴い、細胞培養実験に関しては既存の試薬を主に使用したため、次年度使用額が生じた。次年度は動物実験を中心に行う予定であることと細胞培養実験に関しても新たな試薬を必要とするため、次年度使用額を使用する。
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