研究課題/領域番号 |
17K12004
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
荒川 真一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (20302888)
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研究分担者 |
佐々木 好幸 東京医科歯科大学, その他の部局等, 准教授 (80235283)
大塚 紘未 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (70599266) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | OUFBW / 口腔粘膜炎 / 血液幹細胞移植 / 抗がん剤 / 血液内科 |
研究実績の概要 |
コロナ禍のため、血液幹細胞移植患者が多く入院している血液内科病棟への出入りが制限されていたため、研究開始が大幅に遅延した。 放射線、抗がん剤、免疫抑制剤等により口腔粘膜炎を発症した患者を対象として、オゾンウルトラファインバブル水(OUFBW、2.5ppm Ozone in 0/9% NaCl)で含嗽させ、Numeric rating scale (NRS) による痛みの数値評価(安静時、含嗽・噴霧時、摂食時)、National Cancer Institute- -Common Terminology Criteria for Adverse Events (NCI-CTCAE) ver. 3.0、Revised Oral Assessment Guide(RAOG)の基準により口腔粘膜炎症状の変化を解析する観察研究を実施している。なお、鎮痛薬や市販の保湿剤、アズノールキシロカイン含嗽薬やエピシルの併用を可能な限り控えるが、使用時には使用回数を記録する。 現在のところ、12名(中枢神経系原発性悪性リンパ腫、混合形質性急性白血病、中枢神経系原発びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、多発性骨髄腫、混合細胞型古典的ホジキンリンパ腫、T細胞性悪性リンパ腫、発熱性好中球減少症、x連鎖リンパ増殖症候群など)の患者に対して適応した。その結果、含嗽時の刺激性が皆無で、口腔粘膜炎発症後、平均3.5日で改善し、痛みに関しては粘膜炎の軽快と並行し平均3.5日で改善し、平均8.4日で皆無となった。本研究は観察研究であり、不使用時との比較がないため評価が艱難であるが、これまでの経験から、含嗽により症状の改善は短縮されると予想される。含嗽時の刺激性が皆無であることから、患者にはその使用に関して好評である。 追加事項として、治療において発生した味覚障害に関しても改善効果が認められた。
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