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2019 年度 実績報告書

口腔バイオフィルムによる動脈硬化誘発機序の解明ー菌種の多様性が導く病原性ー

研究課題

研究課題/領域番号 17K12015
研究機関鹿児島大学

研究代表者

長田 恵美  鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (00304816)

研究分担者 於保 孝彦  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (50160940)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード口腔細菌 / 内皮細胞 / 細胞接着因子 / ICAM-1 / VCAM-1 / E-selectin / P-selectin
研究実績の概要

ヒト歯垢は約700の菌種から構成されるバイオフィルムである。口腔細菌が感染源となって心臓脈管系疾患を引き起こすことが臨床的に報告されており、口腔衛生の重要性が注目されている。菌種の多様性がもたらす病原性を証明するために、多様な菌種の混合体として異なる唾液から回収した3種類の口腔細菌集合体を、単独の細菌としてStreptococcus mutans Xc を用いて、菌刺激時のHAECにおけるパターン認識受容体発現を検討した。
HAECを5% CO2下で口腔細菌集合体あるいはStreptococcus mutans XcとMOI=1で4時間共培養後に抗生剤(ゲンタマイシンおよびペニシリンG)処理によりHAEC表面に付着した菌を死滅させ、細胞内に侵入した菌は生存できる状態にして、さらに24時間培養した。HAECにおける細胞接着因子(ICAM-1、VCAM-1、E-selectin、P-selectin)タンパクの発現をcell ELISA法で検討した。それぞれの結果を非刺激HAEC (対照) と比較し、統計分析(一元配置分散分析の後、Bonferroni検定)を行った。
用いた3種類の口腔細菌集合体の全てあるいは一部は、刺激したHAECから有意に多くのICAM-1、VCAM-1、E-selectin、P-selectinタンパク発現を誘導した(P < 0.05)。一方、この実験条件下では、S. mutans Xcは刺激したHAECからICAM-1、VCAM-1、E-selectin、P-selectinの発現を誘導しなかった。
以上の結果から、菌種の多様性が口腔細菌集合体のHAECにおける細胞接着因子発現誘導能の高さに関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] A primary canine and an impacted permanent canine with infection potentially induced an intracranial abscess.2020

    • 著者名/発表者名
      Nagata E., Nishiyama T., Yamashita M., Ishigami T., Oho T.
    • 雑誌名

      Australian Dental Journal.

      巻: 65 ページ: 96-99

    • DOI

      10.1111/adj.12731

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-01-27  

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