研究課題/領域番号 |
17K12016
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
松井 大輔 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20613566)
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研究分担者 |
渡辺 能行 京都先端科学大学, 健康医療学部, 教授 (00191809)
尾崎 悦子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00438219)
渡邉 功 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10636525)
小山 晃英 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40711362)
栗山 長門 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60405264)
上原 里程 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90276999)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 咀嚼能力 / 口腔機能低下 / オーラルフレイル |
研究実績の概要 |
本研究の目的は「咀嚼機能・咬合力および残存歯数と心疾患や動脈硬化等の生活習慣病および握力・下肢筋力等の全身の筋力との関連を横断的および縦断的に検討すること」である。 平成30年度は平成29年度に収集したデータの解析が主目的であった。約1850名を対象に解析した結果、残存歯数、咬合力、咀嚼能力の3つの口腔機能において、男性では口腔機能低下の判定が1個以上あるとロコモ度1となるリスクが2ステップテストでオッズ比:1.96(95%CI:1.10-3.50)、立ち上がりテストでオッズ比:1.63(95%:1.08-2.45)であった。口腔機能低下の判定が1つ増えるごとに、ロコモ度1となるリスクが2ステップテストでオッズ比:1.58(95%CI:1.18-2.11)、立ち上がりテストでオッズ比:1.39(95%:1.10-1.75)であった。女性では口腔機能低下の判定が1個以上あるとロコモ度1となるリスクが2ステップテストでオッズ比:2.18(95%CI:1.54-3.09)、立ち上がりテストでオッズ比:1.04(95%:0.80-1.34)であった。口腔機能低下の判定が1つ増えるごとに、ロコモ度1となるリスクが2ステップテストでオッズ比:1.38(95%CI:1.13-1.66)、立ち上がりテストでオッズ比:0.94(95%:0.80-1.01)であった。また男女共に、口腔機能低下の判定数が多くなるにつれ握力が有意に低下した。現在、これらの結果を学会で報告しながら、論文にまとめ投稿している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年度は平成29年度に収集したデータの解析が主目的であった。データの解析により口腔機能とロコモおよび筋力に関連を認めた。現在学会で発表した内容 をもとに論文を作成中である。これらのことよりおおむね順調に進展していると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度に得られたデータについての解析を行い、横断的な検討を行う。横断的検討な検討として下記を実施している。 1)咀嚼能力・咬合力と残存歯数および口腔衛生行動がどのように関連しているかを明らかにする。咀嚼能力・咬合力を3分位により3群に分け、咀嚼能力・咬合力と残存歯数および口腔衛生行動との関連についてロジスティック回帰分析を用いて解析を行う。 2)咀嚼能力・咬合力、残存歯数と生活習慣病および握力・下肢筋力との関連を明らかにする。生活習慣病として動脈硬化、心疾患、糖尿病等と咀嚼能力と残存歯数の数値との関連について共分散分析を用いて解析を行う。また、咀嚼能力・咬合力を3分位により3群に分け動脈硬化、心疾患、糖尿病等との関連についてロジスティック回帰分析を用いて解析を行う。咀嚼能力・咬合力、残存歯数と握力・下肢筋力との関連について相関分析を用いて解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文作成および投稿費用に研究費を使用予定であったが、論文のリジェクトがあり、使用予定金額を消費することができなかった。次年度は論文投稿費用およびデータの整理のための人件費や謝金で使用予定である。
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