研究課題/領域番号 |
17K12018
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
藤田 真理 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (50405669)
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研究分担者 |
植原 治 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (00709248)
北市 伸義 北海道医療大学, 予防医療科学センター, 教授 (40431366)
高井 理衣 北海道医療大学, 健康科学研究所, 助教 (50781085)
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90260819)
千葉 逸朗 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50250460)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ベーチェット病 / 口腔細菌叢 / 次世代シーケンス |
研究実績の概要 |
ベーチェット病は口腔内アフタ性潰瘍、眼のぶどう膜炎、皮膚症状、外陰部潰瘍を4大主症状とする難治性炎症性全身疾患である。ベーチェット病の原因は未だ不明のままであるが、これまでの研究により遺伝要因と環境要因が疾患発症に関連していると考えられている。現在までにプラークの初期付着に関与している連鎖球菌Streptococcus sanguinisの役割が注目されてきたが、原因や機構の解明には至っていない。本研究ではベーチェット病発症に先行してほぼ全例で口腔粘膜のアフタ性潰瘍が発症することに注目し、その環境要因解明のため次世代シーケンサーを用いたメタゲノム解析によって口腔細菌叢を調査し、疾患の原因解明に加え、将来的な予防および適切な治療法開発について検討することを目的とする。 平成29年度はベーチェット病患者27名および健常者30名、計57名の唾液を採取し、唾液から抽出したDNAを16s rRNAのV3-V4領域をPCRにて増幅し、そのアンプリコンをもとに次世代シークエンスを行った。ベーチェット病患者および健常者の唾液細菌叢を構成する細菌種については、やや健常者のほうが多く検出されたが、両群間の細菌種の数に有意差は認められなかった。現在までに口腔潰瘍を有するベーチェット病患者にはBifidobacterium concisus、Prevotella histicola、ClostridialesおよびNeisseria種を含む細菌が多く検出されるということが報告されているが(Seoudi N et al., 2015)、既存の報告に加え、環境要因に注目した新規の比較解析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
サンプルが順調に採取できていること、次世代シーケンサーが所属機関に導入されたことから、研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
データの解析を進め、多角的に検討を行う。今後さらに被験者数を増やし詳細な細菌叢解析を行うと共に、患者の口腔内の状態を把握することも検討する。
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