研究課題/領域番号 |
17K12023
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会系歯学
|
研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
續橋 治 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (80333110)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | Helicobacter pylori / 胃・十二指腸潰瘍 / 胃がん / 選択培地 / 口腔 / 感染様式 |
研究成果の概要 |
近年の報告によると、胃内のみならず口腔内もピロリ菌の生息部位である可能性が示唆されている。そこで本研究は、口腔試料から確実にピロリ菌を検出するための選択培地の開発とPCR法による精度の高い本菌の同定・検出法の確立を行い、口腔内における本菌の分布の調査、また遺伝子多型解析による感染源と感染経路の解明を目的とした。 本研究において開発したピロリ菌は200名の被験者のうち、わずか3名からのみの検出に留まったことにより、ピロリ菌にとって口腔は好ましい生息部位ではないと考えられた。またAP-PCR法の結果から、ピロリ菌の口腔内への感染は頻繁に起こるものではないことが示唆された。
|
自由記述の分野 |
口腔細菌学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、PCR法を用いた菌の検出方法により、唾液や歯石などの口腔試料からもピロリ菌が検出されていることから、胃内のみならず口腔内もピロリ菌の生息部位である可能性が示唆されている。さらに、唾液や歯石などから検出されるために、離乳食として親が噛み砕いた食品を乳幼児に食べさせる行為や、家族内で共通食器の使用によって、ピロリ菌を口腔に保菌している親の唾液などを介して子供にピロリ菌が感染するという家族内での感染・伝播の可能性も示唆されている。本研究により、ピロリ菌の感染様式が詳細に解明されれば、感染防止策の確立に繋がり胃癌発症等の減少に寄与するものと考えられる。
|