研究課題/領域番号 |
17K12036
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研究機関 | 関西女子短期大学 |
研究代表者 |
永田 英樹 関西女子短期大学, その他部局等, 教授 (50260641)
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研究分担者 |
畠中 能子 関西女子短期大学, その他部局等, 教授 (00281577)
木村 重信 関西女子短期大学, その他部局等, 教授 (10177917)
花谷 早希子 関西女子短期大学, その他部局等, 講師 (20435308)
大岡 知子 関西女子短期大学, その他部局等, 教授 (30352991)
関根 伸一 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (70506344)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 歯周病原性細菌 / 唾液 / プラーク |
研究実績の概要 |
歯の健康が全身の健康に強く関連することが明らかになっており、歯の喪失の主たる原因であるう蝕と歯周病を予防することにより歯の喪失を防ぐことは、QOLの向上につながる。代表的なう蝕病原性細菌であるStreptococcus mutansは歯の萌出前には検出されず、歯の萌出直後から口腔内に検出されるようになり、その感染源は養育者、特に母親で、唾液を介して垂直感染することが知られている。しかし、慢性歯周炎の主要な原因菌の一つであるPorphyromonas gingivalisは、小児の口腔内からはほとんど検出されず、その感染時期や感染経路については不明な点が多い。本研究では、若年者を対象として歯周病原性細菌の有無をPCR法により調べ、歯周病原性細菌が検出される時期について検討することと、口腔内状態と歯周病原性細菌の定着との関連性について検討することを目的とする。 これまでに、PCR法で種々の歯周病原性細菌の検出条件を確認し、real-time PCR法で各種歯周病原性細菌量を定量できることを示した。また、P. gingivalisにおいて病原性と関連があるとされている線毛型も識別できることを示した。 本年度は、若年者を対象とし、唾液を採取し、歯周病原性細菌の検出率を検討するとともに、対象者の口腔内を診査し、DMF指数などのう蝕に関する指数、歯周ポケット深さや歯肉出血などの歯周疾患に関する指数、プラークコントロールレコードなどの口腔清掃に関する指数などを測定することにより口腔内状態を調べ、歯周病原性細菌と歯周組織の状態との関連性について検討を試みたが、まだ十分なデータが得られなかった。本研究課題は、補助事業期間延長が承認されたので、次年度、さらに被験者数を増やし、歯周病原性細菌と歯周組織の健康状態との関連について引き続き検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者は、申請時、現在の研究機関に赴任して半年しか経っておらず、想定以上に研究環境の整備に時間がかかり、また、教育等の学内業務も多忙であった。そのため、当初の計画よりも研究の進捗が遅れてしまい、被験者の募集もスムーズにはいかなかった。
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今後の研究の推進方策 |
現在は、研究環境も整い、本研究課題の補助事業期間延長が認められたので、今後は、被験者数を増やし、歯周病原性細菌と歯周組織の健康状態との関連について引き続き検討し、その研究成果をまとめ、論文や学会で発表できると考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
想定していた金額よりも使用した分担金が少なかった研究分担者がいたことと、研究計画どおりに研究を遂行できなかったことが、次年度使用額が生じた理由である。 次年度は、研究遂行に必要な経費(主として物品費)として使用する予定である。
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