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2017 年度 実施状況報告書

回復期リハビリテーション病院における歯科の役割についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K12040
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

若杉 葉子  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, その他 (20516281)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード摂食嚥下障害 / 口腔機能 / 咀嚼 / 回復期 / 在宅療養患者
研究実績の概要

回復期リハビリテーション病院入院患者を対象として、咀嚼機能に影響を及ぼす因子について検討を行った。対象は、意識状態がJCS-Ⅱ-1O以上で、絶食もしくはミキサー食やきざみ食など咀嚼が不要な食形態を摂取している患者43名(男性26名、女性17名、平均年齢74±11歳)とした。嚥下内視鏡検査(VE)にて、とろみを誤嚥なく摂取できた例のみを対象とし、通常の被検食にて評価後、サクサクテスト(以下SST)を実施した。SSTでは咀嚼を要する歯触りのよい薄焼き煎餅を用いた。摂取場面はVEと動画にて記録した。SST実施時の意識状態、咬合状態、構音、咀嚼パターンの有無(下顎の偏位の有無)、食塊形成(集合度・粉砕度)、咀嚼回数、誤嚥の有無を評価した。今現在、咀嚼の可否と関係のあるデータの解析を多変量解析にて実施しているところである。
また、在宅療養患者でも同様のデータを採取している。今現在は、回復期から退院後まで継続して評価できている患者はほとんどいないため、前向きのフォローができていない。在宅では患者90名に対し、年齢、性別、居住形態、疾患、内服薬、OHAT(Oral Health Assessment Tool)、食事形態、構音、栄養状態(体重と血液検査)MNA-SF(Mini Nutrition Assessment Short Form)、FOIS(Functional Oral Intake Scale)を評価し、食形態に影響を及ぼす因子、低栄養に影響を及ぼす因子を検討している。病院と違い、在宅では基本的に常食を食べているため、口腔機能の回復の有無が食事摂取に影響を及ぼすことが判明している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

データの採取は実施しているが、回復期から退院後の継続したフォローが難しく、継続したデータをとることができていない。回復期入院患者と在宅療養患者のそれぞれのデータ採取自体は進んでおり、今現在データの解析を実施している。

今後の研究の推進方策

回復期から在宅への継続したデータの採取ができるように務める。また、入院患者、在宅療養患者ともにデータ採取は継続していく。と同時に、データの解析を実施し、学会発表や論文の作成も開始していく。

次年度使用額が生じた理由

データ採取が足りていないため、他病院にも協力を仰ぎ、データを採取していこうと考えている。そのための謝金やデータ採取に要する費用として使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] A new evaluation of masticatory ability in patients with dysphagia: The Saku-Saku Test2018

    • 著者名/発表者名
      I. Tagashira, H. Tohara, Y. Wakasugi, K. Hara, A. Nakane, Y. Yamazaki, M. Matsubara, S. Minakuchi
    • 雑誌名

      Archives of Gerontology and Geriatrics

      巻: 74 ページ: 106-111

    • DOI

      10.1016/j.archger.2017.10.010

    • 査読あり
  • [図書] 咀嚼機能アップBOOK2018

    • 著者名/発表者名
      若杉葉子、戸原玄
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      クインテッセンス出版株式会社

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公開日: 2018-12-17  

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